畑 祥雄 研究室写真表現、映像制作、情報文化産業論、デジタルアーカイブ、メディアデザイン研究、NPO活動、ネット映像TV局運営、街づくりの文化プロデュース、Webプロデュース、ソーシャルビジネス、 iPadの研究とアプリ開発、

カテゴリ : ⑤ ゼミ生の連載モノ : フリーペーパー奮闘記 :

フリーペーパー奮闘記 ① デザイナーに求められる力

投稿日時:2010/07/2 16:12

1期の泉山です。随分とご無沙汰な投稿となりました。
後輩方の投稿ぶりには頭が下がります。 聞くところによれば、7月17日には東京にて畑ゼミ1期生の集いが有るとのこと。土日は仕事ですから、これには参加出来ません。残念…。「東京での集いだから参加しなくても良いだろう」 とのことですが、OBOG関西勢の少なさを考えると関西の集いは今後行われるのだろうか?という懸念も。。まあいいか。。

それはさておき、一プロダクションで働く者として、今後は僕も連載物を増やしていこうかなと考えています。

手始めに、サイエンス映像シンクプロダクション&宝塚メディア図書館 で取り組むフリーペーパー「本のある風景」 制作の現場から、デザイナー・編集者としてのレポートを届けていきたいと思います。音楽編、映像編、その他…など、取り組む仕事・プロジェクトに応じて連載記事を増やしますので、在学生たちの学びの一助になれば幸いです。

さて…在学中は音楽活動・楽曲制作に明け暮れ、音楽家を目指した 僕ですが、もちろん音楽制作は継続しながら、最近はデザイナーとして仕事をしたり学んだりすることが多くなって来ました。

在学中からチラシやポスターやなんやかんや創って来ましたが、昨年からは、フリーペーパーの制作に取り組んでいます。その中で、デザイナーとして、実践を通して失敗したり間違えたり怒られたりしながらたくさんのことを学んでいますが、第四号(7/1発行)の制作ではっきり分かったのは「デザインの仕事をするときに、デザイナーに何が求められるのか」でした。
これを第1回目のテーマにしたいと思います。

「デザイン」は、今後のメディア制作者のキーワードになると、最近特に痛感します。
先日、伊納さんと話したときにも、制作者としてデザインを学べたことが今のステータスに繋がっているという話になりました。大学で音楽制作など、講義等をさせて頂く際にも「デザイン」の重要性を押します。

デザインというと、「見た目を良くする」的な印象が一般的かもしれません。でもどちらかというと、総合政策学部の「問題発見・解決」というメソッドに繋がっている、と言うよりもむしろ、そのものかもしれません。

メディア制作には必ず何らかのゴール(目標)があります。
ただ、この目標「〜〜を通して〜〜を達成・実現する」の背景には「現状をもってしては、〜〜を達成・実現できない」という課題・問題があります。効果的かつ効率的に、この課題をクリアするためには、今なにが求められているのか、を考え、核心を明らかにし、それに基づく解決策…アプローチの大きな方向性としての企画やアイデアを考え出すことが鍵となります。デザインも同じです。僕がデザインの仕事に取り組む時も、常に「どうすれば伝わるのか?効果が出せるのか?どうすれば課題がクリアになるのか?」がつきまとい、常にその自分的解答が求められます。グラフィックデザインなら、グラフィックでその答えを出さねばなりませんし、映像デザインなら、映像でその答えを示さねばなりません。どのようなメディア表現を使うかも、その時突きつけられた課題に応じて判断しなければなりません。

だから、デザイナーとして仕事に取り組む際の大前提は、「ゴールと、ゴールまでのプロセスが明快に見えていること&提示出来ること」。第四号の発行で、それが今まで以上に腹に落ちた気がします。というのも、第四号にしてようやく、全ての工程を実践出来たからです。全ての工程を実践出来たからこそ、どこが見えていなかったのか、どこでクオリティを損じているのか、どこを誤ってはいけないのかがはっきりと分かりました。

企画・収支計画・営業計画→編集会議→台割作成→紙面構成(編集&ラフデザイン)→取材撮影→ライティング→ライティングチェック→紙面制作→ゲラ出し・戻し→修正→入稿データ作成→印刷会社入稿→入稿後の本紙色校正→コンセ確認→印刷→納品→配布。それと並行して行われる、広告営業。この一連に通底するクオリティ・マネジメントは、「工程管理」。学生時代からスケジュール管理の甘さは何度も指摘されて来ましたが、こうして全行程に携わった時に見えて来る、【工程管理が甘いと日程が押す】→【日程が押すと言うことは、詰めの時間が減る】→【詰めが甘くなれば当然アウトのクオリティが下がる】、という流れ。工程管理こそが、クオリティ管理だと学びました。

つまるところ、やっぱり「ゴールと、ゴールまでのプロセスが明快に見えていること&提示出来ること」。デザイナーに求められる力は、各論ベースであると同時に総論的に、全体を見通す工程管理力なのでしょう。もちろん、これはディレクターの仕事なのやも知れません。しかし、あらゆるクリエイティブがスモールユニット化していく今後にあたっては、デザイナーがディレクターを兼任する時代が必ずやってきます!と僕は思うのです。(デザインと総合政策が近い概念とすれば、2002年、総合政策学部に入学するとき、当時の学部長が「君たち総合政策学部生は、社長に向いている。社員ではなく、社長を目指しなさい」と言われたことが思い返されます)

工程管理は、きっとクオリティを守っていく上での基礎力でしょうし、プロのデザイナーとして出来て当然のものなのでしょう。さらに、今日の社内会議で指摘を受けたのは、「課題を達成した上で、付加価値が生み出せる」のがプロフェッショナル。だから、仕事をしていても問われるのは付加価値。想定(及第点)以上のクオリティと結果、です。まだまだ学ばなければ(怒られなければ)いけないことが沢山ありますね…

まずは連載1回目、「フリーペーパー奮闘記① 〜デザイナーに求められる力」という総論的な内容になりましたが、次回からは各論のレポートを寄せたいと思います。フリーペーパー「本のある風景」は決して大きな媒体ではありませんが、エディトリアル・デザインの現場がどうやって動いているのか、徹底解説していきますよ!

フリーペーパー「本のある風景」vol.4

フリーペーパー「本のある風景」vol.4



Social Widgets powered by AB-WebLog.com.