2010年6月

恋愛と贅沢と資本主義

こんにちは、研究演習Ⅰの山本沙羅です(^o^)

今回は私が、6月22日のマクロゼミについての様子を報告します☆

今回用いた文献はヴェルナー・ゾンバルト著の『恋愛と贅沢と資本主義』(初版:1912年、邦訳:講談社学術文庫)です。題名もなんだかおもしろいですね。

ゾンバルトはドイツ出身の社会学者・経済学者です。彼は歴史と経済理論の両方を使って、近代資本主義がどういうものなのかを解明しようとしました。そしてこの本の中で、彼はひとつの理論を打ちたてます。

それは「資本主義を生みだしたのは、女性との自由恋愛と贅沢である」というものです。

それによると、資本主義がここまで世界に浸透した原因は、社会の上層部が中世頃から劇的に変化したことと、それに伴う宮廷の中での女性との自由恋愛(不倫なども)だといいます。

中世から近代にかけて、社会の上層部が貴族から新興成金に変わっていきます。
その際、彼らは大都市にこぞって住み着き、そこで自分の地位を表現するため、競うようにたくさんの消費をするのです。ゾンバルトは、その贅沢が莫大な資本を生みだす要因になったといいます。

さらに、上層部が変化したことで、当時のヨーロッパの宮廷内も雰囲気が大きく変わっていきます。一言でいえば、女性との恋愛がおおっぴらに行われるようになったのです!! 

そして女性の気を引くため、男性は洗練された贅沢品をこれでもかと送ります。(時には借金までして!)    それもまた、大きなお金の流れを作ります。つまり、贅沢品をつくる都市にお金が集中し、資本主義に発展するのです。

中世頃まで、お金や人手がかかり、贅沢なものは大聖堂や共同施設など皆がアクセスできるものでした。しかし、先のような過程を経て、贅沢も自分を満足させるだけのものに変わっていったのです。

ちなみに★マックス・ウェーバーは、ゾンバルトと正反対のことを言っていて、「資本主義は、プロテスタンティズムの禁欲的倫理から生まれた」と考えました。つまり、利益を神の贈りものと考えて贅沢にではなく投資に回すことで、資本が蓄積されたと主張しました。

もちろんどちらかが正しくてどちらかが間違っているわけではないのですが、ウェーバーも同じドイツ生まれの社会学者・経済学者で同時代を生きたのに、考えがまるっきり違うのはすごくおもしろいと思いました(^o^)

また、ゾンバルトでは経済概念を取り上げましたが、先輩や鎌田先生はそれをさらに他の文献や人と結びつけて議論していました。なんだか知の世界地図が広がった気がします^_^

では、このあたりで今回のマクロゼミの報告を終わりたいと思います★この文献についてちょっと興味が湧いてきた!という方はお気軽に直接でもコメントでもゼミ生にお尋ねください(^^)

4年間の集大成へ・・第2回 卒業論文セミナー

こんにちは!! 

 

今回は、研究演習Ⅱ・4年生の竹田幸平が、6/17(木)に行われた、卒業論文セミナーについてお送りします★

 

鎌田ゼミでは、「卒業論文セミナー」と題し、年間で何回かに分けて、卒業論文を段階的に作成し、発表する機会を設けています。

今回は、第2回目の卒業論文セミナーとなりました。ゼミでは、少し略して「卒論セミナー」と呼ぶことが多いので、以下その呼び方を使って書いていきますv

 

24日の第2回 卒論セミナーでは、4人の研究演習Ⅱの人たちが発表を行いました。

第1回目の卒論セミナーでは、本格的に作成する前段階として、なぜその論文の題を選ぼうと思ったかと、論文の概要を、簡単に発表していました。

今回の第2回 卒論セミナーでは、①題名と目次、②各章と節の簡単な説明、③最もアピールしたい節を本番と同じ分量で書いてみる、という3つの内容について、4年生は事前に準備してきたものを、発表しあいました。本格的に、卒論づくりが始動したと言えます!

 

3年生は、来年の論文作成に向けて、先輩の姿を参考にしながら、4年生の発表内容に対して質問やコメントを入れます。4月下旬の記事にもありましたように、本ゼミでは、研究演習Ⅰ・Ⅱ、3年生と4年生が、合同でゼミを行っています。なんとか質問やコメントを考え出すことで、聞き手である3年生も、4年生の論文づくりに重要な役割を担っているのです

 

さて、肝心の内容ですが、タイトルを列挙すると、「Webとリアルコミュニケーション」、「近代社会における物語の効用」、「地方自治の可能性とその背景」、「アールブリュット芸術論」と、それぞれ異なる興味関心に基づいて、各自が発表を行いました。

まだ暫定の内容も多く、詳細をお伝えすることは難しいのですが、大方、各ゼミ生の興味が、タイトルに表れているように見えます。

 

これから4年生は、今月末の「学術的表現企画」で、4年生は第2回 卒論セミナーの内容を改善したものを発表し、8月6日からの夏合宿内で開催される卒論セミナーへ向けて、ブラッシュアップを行っていきます。

それぞれが納得のいく卒業論文を書けるように、今後も充実した卒業論文セミナーを行っていければと思います!

 

次回は、通常のマクロゼミ(1冊分の文献を読んで問いに答える)、ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』の記事を、3年生の山本さんに書いてもらいます。「恋愛」という単語が入っていますが、三題噺のような、面白いタイトルですね。マクロ・ミクロゼミについては、こちらの記事(上にも書いたリンク同様「新しい風」です)をご参照ください。

 

以上、卒業論文セミナーについて竹田がお伝えしました★

リサーチフェアテーマ発表会

こんにちは、研究演習Ⅰの塙です(^^)春学期の間、ブログ管理を担当することになりました。よろしくお願いいたします。

これからは毎回のゼミごとに、ゼミの内容について簡単な紹介記事をゼミ生が交代で書いていくことになりました。鎌田ゼミにはどんなゼミ生がいるのでしょうか。乞うご期待です!

さて、さっそくですが、6月15日のゼミについて書かせていただきます。

今回のゼミでは、毎年秋に開催されるリサーチフェアに向けて、ゼミ生がそれぞれ考えてきたテーマについて、質疑応答を含め1人10分間の発表をしてもらいました。

出てきたテーマをざっと並べると、、、

メディア再考、公衆道徳啓発ポスター、環境倫理、アニミズム、語りと公共性、私語と公共性、首相のスピード交替、日本の孤独化、リアリティーとは、、、、とさまざまなものが出てきました。

こうやってみると、ずいぶん幅が広いんだな、と思う方もいらっしゃると思います(^^)

一見すると違うテーマにみえる(ところどころ似ているようにも)のですが、実はこれらのテーマにおいてゼミ生が問題としているところは大体似ているところにあります。

こんなふうに、様々な視点から問題を見ることが出来るのが鎌田ゼミのポイントなのではないでしょうか。

今回のゼミのように、各自が問題だと考えていることを発表してもらうと、ゼミ生の問題意識がどこにあって、それについてどのように考えているのかがわかって、楽しいですね(^^♪

また、鎌田先生とゼミ生で話し合いを進めていくなかで議論が深まり、新たなテーマが出てくるということもありました。一つのテーマに対して、いろんな人が広がりを与えることによってテーマが生まれかわったように感じました。

今回のゼミでは、簡単にテーマ発表をしてもらったのですが、ちゃんとしたプレゼンテーションの形にしてみないとわからないことがあるので、最終的にはより本番に近い形で発表をもう一度行って、リサーチフェアで鎌田ゼミが扱うテーマを決定することになりました。

リサーチフェアの準備は大変だと思いますが、ゼミ生が一致団結してひとつのテーマに取り組むことは、とっても素敵なことではないでしょうか。新しい発見があったり、ゼミ生同士の仲が深まったり、、、と今からわくわくしてきますね(^^)

労働って何だ?自由と、自然と。 

こんにちは!WEB担当の岩崎です。
今まで特別な行事(合宿やワークショップ)の時の報告だけを
記事にしてきましたが、これからは普段のゼミの簡易報告も
ブログでアップロードしていこうと思います(^^)

鎌田ゼミに興味がある、あるいは公共性、哲学、社会学、政治学
教育、経済学などのキーワードに少しでも関心がある方は本ブログを
読んでいただけたらなと思っております◎

前の記事でも紹介しましたように、鎌田ゼミは、
火曜日5限のマクロゼミ(一冊の本を要所要所を押さえながら読む回)と
木曜日4限のミクロゼミ(一冊の本を何回かに分けてじっくりと読む回)を
開催しています。

*これから読む本はこちらを参考にしてください。

現在ミクロゼミでは、ハンナ・アレント『人間の条件』という政治学の本を読んでいます。
6月11日はその本の「第三章 労働」を読解しました。

アレントは本著で述べている人間には三つの活動力があると述べています。
それが労働・仕事・活動です。
(これについてはまた後ほどダイジェスト的に紹介しようと思います。)

中でも「労働」は人間が生きるうえで、最も物質的で生物学的なエネルギーや
行動を指しています。

例えば、お腹がすくこと、食べること、食べるために働くこと・・・などなど
それをしなければ生物学的な意味での生命が終わってしまうようなものです。
そこから労働を、「生存するための欲求から生まれるもの」とでも言い換えることが
できるでしょう。

また労働によってできた産物はすぐに消費されて、なくなってしまうという
特徴があります。

労働による産物というのは人間が生き残るために必要なものを指しているので、
必要がある限りそれは生み出され続けなければなりません。
つまりアレントが労働にのみ従事している人間という言葉を使う場合、
「自分」が「生き残る」ためだけに行動・欲求する人、またそれを
無制限に繰り返す人のことを指しています。

古代ギリシア人たちはこのように労働にのみ従属する人々を蔑みました。
というのも彼らは欲求に縛られ、突き動かされる人々を不自由なものあるいは、
動物と本質的に変わらないと考えていたからです。

さてここで問いかけですが、みなさんにとって自由とはどういうことでしょうか?

少し考えてみてください。

自由時間、自由研究、言論の自由、自由主義、自由党、自由奔放などなどなど・・・
色々な言葉が出てくると思います。

今日述べられている自由の多くは「自由に選べる!」という趣旨で、
自分の欲求に最も合致するものを選べる自由が叫ばれていると思います。
古代ギリシア人たちにすればこれは「自由」どころか超一級の「不自由」だったのでしょう。

日常のちょっとしたことも少し立ち止まって、別の角度から考えてみると
色々な世界が広がりますね。

労働の章では生命についてや労働社会など現代社会問題につながる
多くのことが示唆されています。

もしも興味のある方はまた鎌田ゼミまでお越しくださいませ(^^)

哲学だけが鎌田ゼミではないんです(^^)~非学術的表現企画の報告

またまた更新が滞っておりましたが皆さんいかがお過ごしだったでしょうか?
さて突然ですが、皆さんは鎌田ゼミってどんなゼミだとお思いでしょうか?

「哲学にしか興味なさそう・・・」
「本読むのがすきそう・・・」
「よくわからない・・・」

こんな人が多いのかもしれません(^_^)

もちろん鎌田ゼミに集まる学生の多くは哲学に興味があったり、
文献購読に惹かれている面もありますが、勿論私たちだって人間です(^^)
鎌田ゼミ生にはいろいろな側面をもった学生が集まっています。

鎌田ゼミでは一学期に一回「非学術的表現企画」(まぁなんて仰々しい名前なんでしょうw)と題して、論文・言論のような学術的な表現方法ではなく、音楽や小説などの方法で
自己表現をする機会を持っています。

今回のラインナップは
文学(小説・ルポ・サウンドノベル)、楽曲解説、お食事系、ビジネス系、小話などでした◎

(概要は下に掲載します☆)
昨年はピアノ演奏が多かったそうですが今回は女性が多いためか(!?)
お食事系が多くなりました(^^)

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サウンドノベル・パワポの新しい使い方を知りましたw

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美味しいコーヒーの淹れ方♪

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中盤は素敵なティータイムみたいになりました(^^)

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ケーキ食べ比べ(^^)

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販売員としてのキャリアをもつ研究生による接客講座☆

これだけ多様な発表があると脳みその色々な面が刺激され、
色々な意味で美味しい一日でした☆

次回は来学期になりますがOBGの皆様方、お忙しいかとは思いますが、
ぜひぜひ出演側でまたお越しいただければと思います!
さらに鎌田ゼミで学ぼうとお考えの方もぜひ次回はご見学にいらして頂ければと思います☆

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■吹奏楽曲「たなばた」を解説する。
=元吹奏楽部の研究生による「たなばた」にまつわるストーリー解説!

■サウンドノベル
=実はWEB上の小説界では結構人気の研究生!?今回は幽霊と異次元空間の人の交流を描く。

■ドイツのパンを味わう。
=ドイツパンを実際に食べながらその歴史を語る!

■コーヒーの美味しい淹れ方
=実はバリスタな研究生による本当に美味しいコーヒーの淹れ方☆

■セキララ自己紹介
=自分がなんで今こういう性格なのか、セキララに語っていただきました(^^)

■私のおススメの漫画
=漫画にも実は哲学的な側面があるんです!

■チョコレートケーキ食べ比べ
=豆乳でチョコケーキ!?甘い物好きの教授はメロメロでしたw

■ルポ 秋葉原
=一昨年の秋葉原通り魔事件と今の秋葉原の様子をルポ形式で発表しました☆

■続・おてごろ接客術
=バイト期間も含めて7年の販売員としてのキャリアを持つ研究生による接客術!
これであなたも接客マスター!?

■我が家の歴史
=ぬいぐるみ好きの研究生によるぬいぐるみ紹介w

■小説
=ストーリーを考え出したらその世界に入ってしまうまでやってしまう研究生!
次回作も乞うご期待!

■小話「これをめぐって」
=これって何だと思います?から繰り広げられるちょっと広い小話。

■シューベルト「魔王」を解説する
=「おとーさん!おとーさん!」で有名なあの曲を鎌田先生が紹介します☆
(Written=いわさき)

プロフィール


鎌田 康男
現在、関西学院大学名誉教授(2016年3月定年退職) 《共生と公共性の philosophy》 ★プロフィール詳細

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