2010年12月

☆マインツ→ローテンブルクへ! 5・6日目☆

みなさん、こんにちは^^!ドイツ研修5・6日目は竹崎がお送りします☆

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ドイツ研修もいよいよ折り返し地点となってきました。 そんな5日目はこれまで滞在していたマインツ→ローテンブルクへの大移動でした。4日間お世話になったマインツの町は静かで、とても居心地のいい街でした。そして思い出に残る出会いもさせていただきました^^

 

 

 

 

そんな街マインツから移動してローテンブルクへ! ローテンブルクは日本にいる時から女性陣切望の場所でありました。

その理由はなんといっても街のかわいらしさにあります!!

ローテンブルクの街並み 街全体がまるで絵本の中から飛び出してきたかのように可愛らしく、女性の心をわしづかみにする「魅せる」街でした。そして、この街はテディベアでも有名です。街には長い歴史を持つテディベアブランドが軒を連ねます^^☆

 

 

 

 

 ローテンブルクの中でも私たちが滞在した街はとても小さく、そこにいるほとんどが旅行者でした。

しかも、ドイツ滞在中ほとんど日本人に会うことがなかったのですが、ローテンブルクに来るやいなや、日本人のあまりの多さにびっくりしました。

クリスマスマーケットでは右を向いても左を向いても日本人!という状況でした。やはり、クリスマスという時期的なものも影響しているのかもしれませんね^^☆この日は自由行動でローテンブルクの街を各々で楽しみました☆たった1日の滞在でしたが、ローテンブルクのかわいい街並みに癒されました^^

街中のショーウィンドウローテンブルクのホテル_天蓋付ベッドローテンブルクのホテル2

ホテルの中は小さくて一つ一つがかわいかったです。至るところで女性陣が「かわいい!!」と叫んでいました^^

ローテンブルクのホテルのロビーローテンブルクのホテルでの朝ごはんローテンブルクからミュンヘンへ移動中

 そんなこんなでローテンブルクに別れを告げて、途中素敵なドイツ人に荷物を運ぶのを手伝っていただきながら重いトランクを必死で運び、私たちはミュンヘンへ向かいました。

 

6日目はローテンブルク→ミュンヘンへ! 

ミュンヘンに着くと、さすが大都市! というだけあって、交通量も人の数も今まで滞在したどの都市よりも多かったです。

 そして人種もさまざまです。特にトルコ人などの東欧諸国の人びとが多く暮らしているのか、スーパーマーケットなどもその国合わせたし食材が手に入れられるよう数多くありました☆

ケバブサンド

私たちもケバブをいただきました^^日本のケバブとは違い、具をはさむ生地がパンのようなもので、先生にお聞きするとそれはトルコのパンだそうです^‐☆

 連日の移動での疲れから、ホテルに着いてオペラまでは自由時間になりました。

私たちはホテルで少し休んでから街を少し散策しました。

 

 ミュンヘンのホテルで一息myunnhenshigai

 

オペラハウス劇場内Ⅰ

 そして夜にはオペラ「ラ・ボエーム」の鑑賞にオペラハウスへ☆ゼミ生全員がオペラ初体験!ということもあり、みんなオペラハウスに着くと、浮足立っています^^

 写真をあまり撮ることが出来なかったのですが、きらびやかさは伝わると思います^^;

 オペラのバックミュージックはオーケストラの生演奏でした。興奮したゼミ生が休憩中にオーケストラになんとか接近しようとしていました…笑 写真2枚目のどこかにゼミ生が2人映っているので探してみてください。

 

 

オペラハウス劇場内Ⅱ

さすがに現地の人々の間では、娯楽として定着しているのか、みなさんオペラそのものを楽しんでいるようでした。

演者と演奏者が一体となって劇場全体に響き渡るメロディーや言葉は、観ている私たちの心を揺さぶり、そして私たちもその空気に引き込まれていきました。

 日本では経験することのできないことをドイツに来てから毎日味わってきました。

 オペラから帰ってきてちょっと疲れ気味の様子

 明日の夜ごろに鎌田先生も合流していただける予定となっています!長い間ドイツで暮らしておられた先生から、歴史的建物や文化などを案内していただけるそうなので、じっくりと味わってきたいです^^みなさんもどうぞお楽しみに!

5・6日目のドイツ便りを竹崎がお送りしました☆

ドイツ研修☆4日目

こんにちは、塙です^^ ドイツ研修4日目に入りました。今日はゲーテハウスとショーペンハウアー展を見るためにフランクフルトへ行ってきました。ですが、ちょっとその前に今回はドイツ研修でのゼミ生たちの様子を少しお伝えできればと思います。

マインツホテルでの朝ごはん

 

まず、こちらはマインツで宿泊したホテルでの朝食の様子です。

朝食はホテルのビュッフェでいただいていました。

 手前と向こうに見えるテーブルがゼミ生のテーブルです。

 

朝ごはん

パンでハムやチーズをはさんだり、パンをちぎってクリームチーズをつけて私は食べていました^^

パンやチーズの種類は多くて、それぞれ形はもちろん酸っぱさ、味や硬さが違い、ホテルが変わる度に朝食のメニューが変わるのが楽しみで仕方がない塙でした^^;

 

 

ポスト

こちらはドイツのポストです。郵便局のカラーは黄色らしく、ポストを含めオフィスも黄色一色でした。

ここでゼミ生が日本の家族や親せきに向けて手紙を出していました。

(写真は現地の方がポストに手紙を入れているところです)

 

 

公衆電話

こちらは公衆電話です。ゼミ生にお願いして入ってもらって撮影しました。

なんとなくおしゃれな感じがしますね^^

さて、よりドイツ研修の雰囲気は伝わったでしょうか。続いて本日のメインのフランクフルトの様子をお伝えします。

 

本日の主役の1人は、ゲーテです。

ゲーテ像の前で@フランクフルトゲーテハウスでゲーテハウスの一室

ゲーテの家の階段ge-tenoimoutoボードゲーム

フランクフルトのゲーテハウスに訪れました。ゲーテハウスはゲーテの書物の展示とゲーテが実際に住んでいた家の展示の二部構成になっていました。ゲーテの家は4階建てで各階に部屋が3~4部屋あり、各部屋で壁紙が違っていました。しかも肖像画などの絵やボードゲームが一体となったテーブルが至るところにありました。当時の生活の様子が垣間見れたように思います。

ショーペンハウアー展

 続いて本日のもう一人の主役であるショーペンハウアー展を見に行きました。

残念ながら中は写真を撮ることが出来なかったので写真はないのですが、他の哲学者との関係がわかりやすく展示されていたり、ショーペンハウアーの本物の脳があったり!!数か月前に来ていた鎌田先生のメッセージを見つけたりしました。

 

フランクフルトのワインがおいしいお店で夕ご飯

 

 ゼミ生のお父さんおススメのワインがおいしいお店で夕ご飯を食べました。おしゃれなお店の前でパチリ☆

 

 

店内はこんな感じでした^^

 日本語メニューがあり、わりとアジア系のお客さんが多かったように思います。ワインがとっても飲みやすくて料理もおいしく、とっても楽しかったです^^

 

 

 

 

マインツのホテルで記念撮影

 

フランクフルトのサッカー場で出会った方も一緒に、私たちが泊っていたマインツホテルのロビーで記念撮影しました☆

もっと聞きたい人はぜひゼミ生に聞いてみてくださいね^^*

塙がお送りしました(^^)v

ドイツ研修3日目☆

みなさんこんにちは^^研究演習Ⅰの竹崎です。

前回の塙さんに引き続き、ドイツ研修について現地マインツからお送りします^^

本日3日目のドイツは日曜日ということもあり、町は人でいっぱい・・・

と思いきや、実は国が定める閉店法により日曜日は飲食店をのぞきほとんどのお店が閉まっていて、町はがらんとしています。

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私たち以外人がいないのがわかります。

 

街並みを見ながらゆっくり歩き…

 

私たちが向かったのはザンクト・シュテファン教会でした!

この教会はシャガールが手がけたステンドグラスで有名なのです^^

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 こちらがそのステンドグラスです。

 太陽の光を受けたブルーが印象的で、息をのむ様な美しさでした。

 

 

シャガールステンドグラス2

日本ではなかなか味わうことのできない、教会の歴史や文化を感じることができました。 

 

 

 

 

 そして、このザンクト・シュテファン教会に行くまでに、マインツ在住の日本人の方々に遭遇しました。

 

実はこの方々にお会いするのは2回目で、2日目のサッカー観戦の際にフランクフルトのサッカー場でお会いしていました。

それにしても、いくらマインツが小さい町だとはいえ、ばったり再会できるなんて奇跡ですよね!?

しかもザンクト・シュテファン教会にご一緒させていただいた後に、ドイツビールが有名なお店とカフェに連れて行っていただきました!!私たちだけでは行けないような、マインツの穴場スポットを満喫することができました^^

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こちらはアイスグルーブというお店で、併設しているビール工場で作った、新鮮で美味しいビールとお料理をいただきました^^
ドイツでは、ビール工場を併設しているお店がよくあるそうです。そのため、ビールの味がお店でそれぞれ違うそうです!これには驚きました。ドイツのビールはどれも日本のビールに比べると飲みやすく感じました。

 

 

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こちらのカフェでは、私はケーキとカプチーノをいただきました。ドイツのケーキは、見た目は甘そうなのに、食べてみるとさっぱりしていてとっても美味しかったです。あと、こちらのカプチーノは日本のに比べて、格段に美味しいです^^

 

  

 

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そしてそして!! こちらが2日目3日目と続けて偶然出会うことが出来た、
マインツ在住の白岩さん御一家です。

 白岩さんは現在マインツ大学で大気化学を研究していらっしゃるそうです。

 出会ったばかりの私たちに本当に親切にしてくださって感謝の気持でいっぱいです。本当にありがとうございました!

 

旅において(今回は研修ですが笑)、人との出会いがその旅の充実度を左右するといっても過言ではないですよね。

ドイツ3日目にして早くもそのような出会いが訪れたことを感謝しつつ、次に現れる出会いを楽しみにしながら3日目のドイツ研修報告を終わります^^

次回はフランクフルトからお送りいたします!鎌田ゼミに関係の深~いアノ人が登場!?乞うご期待ください!!

ドイツ便り☆1日目 2日目

 こんにちは!^^研究演習Ⅰの塙です。

ただいま鎌田ゼミ恒例のドイツ研修でマインツに来ています!!

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ホテルからのマインツ駅

 

 

 

今日からweb担当の竹崎と塙が交代でドイツ研修の様子をお送りいたしますので、みなさんお楽しみに(^^)v

 

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(左)ホテル前にて

(中央)(右)サッカー観戦してきました 。

 

 

 マインツのクリスマスマーケットにも行ってきました!!^^

マインツクリスマスマーケット前

マインツクリスマスマーケット前

とても簡単ですが、報告を終わります^^☆ドイツを楽しんでいる塙がお送りいたしました。
明日は竹崎が担当です。お楽しみに~^^v

自らの「師」を知る時間。

こんばんは。研究演習のいわさきです。
いやぁあっという間に12月ですね!(しかももう中旬!)
月日が過ぎるのは本当に早いものです。

12月は英語でDecemberですが、
これは10を意味するDecemから来ているようです。
この語源であるローマの暦は3月から始まり、
10月で終わっていたようですが、後に1月、2月が追加され、
もともと10を意味していたDecemがそのまま二つ繰り上げられて
12月がDecemberになったそうです。

日本語の暦はといえば睦月であったり葉月であったり
数字を意味するものではなく、その月の生活風景から
月の名前がつけられています。

例えば1月(いちがつ)なら睦月。

これは睦みの月を意味しているという説が有力だそうです。
お正月、普段顔を合わせない親戚やご近所の方々と互いに
新年を祝う風景が目に浮かびます。

そして今月12月は「師走」。

年の終わりは師も駆け回るほど忙しいという風景から採られたとか。

ここで言われている師とは僧侶のことを指していますが、
われわれ大学生が「師」という言葉を聞くと、ゼミの先生、
つまり自分の指導教授を思い浮かべるのではないでしょうか。

ところで皆さん、自分の指導教授がどのような研究をしているのか、
また、どのような研究発表をしているのか、どのような研究結果を
残しているのかをご存知ですか?

もちろん、この先生は「哲学の先生」であったり、
「経済学の先生」であったり、その中でも「マクロ経済学の先生」
という風に、おおまかな学問分野は知っているけれども、
具体的にどのような研究成果を残しているのかということを
知らない人って案外多いのかもしれません。
(もしそうならば大問題ですが・・・(^^;)

今回のゼミは、鎌田教授の論文「パルジファル―近代市民社会の中でのミットライト」
輪読とそれに関する質疑という形式で行われました。

パルジファルというのはR.ワーグナーの作品で(詳しくはコチラ)、
今回はこの論文を基に、ワーグナー(が影響を受けた、
ショーペンハウアー)が主張する近代市民社会の特徴と
その問題の克服についての講義を受けました。

内容に関しては、先のリンクを参考にしていただくとしまして、
自分の指導教授の研究について知るということは非常に大事なことです。
当たり前のことですが、「哲学」なり「社会学」なり「政治学」なり、
一口に言ってもそれらに取り組む方法は正に無限にあります。

ある程度のカテゴリーがあるとしても、研究者によって学問的な
解釈がそれぞれによって違います。

ちなみに、私たちの指導教授である鎌田先生は、
ショーペンハウアーというドイツの哲学者が専門ですし、
別の哲学の先生である細見先生は
メルロ=ポンティというフランスの哲学者が専門です。

普段のゼミ活動や、論文指導の際に、自分の主張に対して
どのようなコメントを下さるのか、またその背景にはいったい
どのような学があるのか…それを知るには、先生がどのような人なのか、
どのような研究をしているのかということを知ることが必要です。

もしこのブログを読んだ方で、あ…自分、先生の作品読んだことない…、
という方、自分がどういう立場で学んでいるのかを知るためにも、
自分の先生の論文を一度読んでみることをお勧めします。

12月―師走。師も走り回っていらっしゃるようですが、
4回生は卒業論文、他学年は進級論文やテストの準備などなど
師ではない人々も走り回るほど忙しい時期ですね。

終わりよければ全てよし!
残り少ない2010年を全力ですごしたいと思います(^^)

国際学会出張(フランスとドイツ)

鎌田は、ショーペンハウアー哲学の研究を長らく続けてきましたが、今年はショーペンハウアー没150年という重要な年で、去年から今年にかけて世界中でショーペンハウアー関連の学会が頻繁に催されました。
昨年はブラジルのサン・パウロとリオ・デ・ジャネイロ(既報)で、それぞれショーペンハウアー国際学会がありました。今年にはいって2月末にインドで行われた学会は、日程の調整ができずお断りしなければなりませんでしたが、9月20日にドイツ・マインツで若手研究者コロキウム、9月21日~24日までは同じくドイツのフランクフルト(>>> 学会プログラム、鎌田の講演は9/23 15:00から)、さらに10月21日~22日にかけて南フランスのトゥールーズで開かれたショーペンハウアー国際学会に参加しました。そして最後が、11月27日~28日に東京で行われトゥールーズ市内ジャンヌ・ダルク広場たショーペンハウアー学会(>>> 学会プログラム)。これでようやく、没後150周年がらみの学会参加は無事終了しました。鎌田はこのうち、マインツ・ショーペンハウアー研究所主催の若手研究者コロキウムをオルガナイズ(鎌田自身はもう若くないのですが)、それ以外のすべての学会で一つずつ研究発表行いました。さらにショーペンハウアー関連以外の学会発表(3月@台北、GW@東京)もしたので、今年は計5回の学会発表となり、学会準備に追われっぱなしの、人生で一番忙しい年でした。次は2033年のショーペンハウアー生誕250周年でしょうが、鎌田はもう対象外です。

今年の学会で特に印象に残ったのは、フランス・トゥールーズ Toulouse での学会(>>> 学会プログラム)でした。上の写真は、トゥールーズのジャンヌ・ダルク広場です。この学会は10月末、総合政策学部も秋学期のただ中ということで、往復計3日の移動日を含めて1週間というタイトなスケジュールを組んで出発しました。10月21日(木)朝関空発、ソウル・フランクフルト経由、その日の現地時間夜にトゥールーズに着きました。ところがフランスは、全国ストライキの真っ最中です。学会会場となるはずだったトゥールーズ大学も閉鎖中とのことで、学会は急遽ホテルの会議場に変更となり、翌22日(金)から無事始まりました。23日(土)鎌田の発表も無事終わりました。24日(日)は疲れが出て、翌日に備えてホテルで休養。ところがストは続いており、25日(月)に予定されていたスケジュールもキャンセルに。がっかりしましたが、気持ちを切り替え、この一日をフル活用して、(実に!)20年ぶりに訪れたフランスを見て帰ることにしました。目的地は、トゥールーズから約60km離れたアルビ Albi。
ジャコバン教会外観とにかく帰りは暗くなるだろうし、翌26日(火)にはトゥールーズを発つことになっていたので、アルビに向かう前の午前中に、トゥールーズで見ておきたいところに寄っていくことにしました。それは、ジャコバン教会(ヤコブ教会)[左写真]、中世キリスト教最大の神学者トマス・アキナスの棺が置かれている教会です。ステンドグラスを通して壁に映る朝の光の不思議に柔らかな色合いは、天国からの光のようでした。
それからアルビ行きの列車に乗ろうと、トゥールーズ中央駅(マタビオ駅)に向かいました。
なぜアルビを訪ねたいと思ったのか ― アルビは画家トゥールーズ・ロートレックの故郷としても有名で、旧司教館がロートレック美術館になっています。しかし鎌田にとって訪問の一番大きな理由は、アルビはアルビジョワ十字軍1209-ジャコバン教会内部ステンドガラスの影1229年の名が由来する町だからです。このアルビジョワ十字軍は、他の十字軍と違って、エルサレムをイスラム教徒から奪回するためのものではありませんでした。当時、南フランスに勢力を持っていたキリスト教カタリ派を異端として、彼らを討伐するために組織された十字軍だったのです。もっともその背景にあるのは、宗教的理由というよりもむしろ、政治的・経済的・文化的理由であったと言えるでしょう。その当時トゥールーズはカタリ派の拠点でもありました。
カタリ派を武力制圧したカトリック教会は、本格的な異端審問を開始します。また、外観は壮大堅固、内部は華麗な大聖堂を建立して民の心をまとめようとしました。同時に、民の心を捕らえるために様々な宗教伝承の形成伝播を進めました。その中に、聖杯伝説があります。聖杯伝説とは、キリストの最後の晩餐に用いたぶどう酒の杯 ― それはまた、十字架につけられたキリストの身体から流れ落ちる血を受けるためにも使われたとされています ― を守る聖杯騎士団の伝説で、アルビジョワ十字軍の直後の時期にこの地域で成立したといわれています。これがパルチヴァール物語としてアーサー王伝説に組み込まれていったのでした。ショーペンハウアー哲学の影響を受けた作曲家リヒャルト・ワーグナーがこのパルチヴァール説話をベースにオペラ『パルジファル』を創作したという形で、トゥールーズとショーペンハウアーをめぐる輪が閉じるのです。そのような説話を産みだした時代は遙か遠くの過去に去ってしまいましたが、自然の地形や町並みなどが多くのヒントを与えてくれることもあります。それで、残り半日の持ち時間をアルビ訪問に用いる決心はすぐついたのです。
ところが、マタビオ駅に着いてみると、駅の案内所では、アルビ行きの列車はまもなく出る予定だが、帰りの列車が走るかどうか保証できない、とのことで、困ってしまいました。万一今晩トゥールーズに戻れないと、明日の飛行機で帰国できなくなります。しかしそのとき、さっき通りすがりに目にとまったレンタカーの店を思い出しました。駅を出てレンタカーショップに直行しました。生涯有効のドイツの運転免許証とクレジットカードで、手続きはスムーズに進みました。こうして、アルビへのドライブが実現することになりました。おしまいは、運転席から片手運転で撮った写真(>_<)、およびアルビ旧市街の眺望です。
トゥールーズからアルビへ向かう車より

Albi旧市街

Albi旧市街


今回、身にしみて考えさせられたのは、「国際的」の意味です。鎌田はいろいろな国際学会で発表することが多いのですが、「国際学会」というと、英語だけでする学会、というようなイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。しかし、私の参加した国際学会では、ブラジルでも、ドイツでも、フランスでもそうでしたが、ヨーロッパ語という制限はあるものの、何語を使ってもよいのです。通常母国語で発表・発言します。いくら何でもヨーロッパやラテンアメリカの国際学会で日本語は通じないので、鎌田の場合は講演にはドイツ語を使いました。ただし質問やコメントは発表とは異なる言葉でされることも普通です。それに対してこちらもまた何語で答えても構わない、という具合です。ドイツ語のほか、英語やフランス語も普通に使われます。ブラジルではポルトガル語で質問されて弱ったことがありますが、学術用語ほどラテン語と似ている単語が多いので、多分こんなことを聞いているのだろうと見当をつけてドイツ語で返事してみたら、それが正解だった、というような綱渡りをしたこともあります。(^^ゞ これは、すべてのコミュニケーションを英語で一元化するアメリカ型グローバル主義に対して、EU型多文化主義と言えるでしょう。一見いろいろな言語を知らなければならず、厄介なようですが、耳で聞いて分かる、ということだけなら、正しく話すのに比べてずっと学習負担は少ないし、それぞれが母国語で話すので、人文系のように言葉の表現が命、という領域では微妙なニュアンスや複雑な議論もストレスなくできるメリットは大きいです。合理的かつ公正なコミュニケーション方法ではないかと思いました。国際的コミュニケーションでもいろいろな方法があるということを知っておくのは重要だと思います。特に東アジアの共同体化が進む場合、言語をどうするのかを考えるにあたって多くの選択肢をもつことは有益だと思います。

チャペック 『ロボット』

こんにちは(*^_^*)研究演習Ⅱの塚本です。
月日が経つのは早いもので、もう師走ですね。
2回生の皆さんがゼミ選択でいろいろと頑張っている姿を見ると、2年前の自分を思い出します。自分がやりたいことを考えいろんな方にお話を聞いてもらい、私は自分が一番頑張れるところは鎌田ゼミしかない!と思い、決めました。

2回生の皆さんも自分が頑張りぬけると思うゼミを、悩んで悩んで悩みぬいて、見つけて欲しいなと思います(>_<)

さて、前置きが長くなりましたが、今回は11月30日のマクロゼミで扱った文献、チャペック著『ロボット』をご紹介します。この本は戯曲(つまりは演劇の台本のようなものです)となっており、今までご紹介した本とは違うジャンルになります。

ロボットと聞いて、みなさんはどんな姿を想像しますか?

・金属でできているもの。
・人工知能。
・エネルギーがオイルや電気。

真っ先に浮かぶのでは、そのようなものではないでしょうか。

しかし、この話で登場するロボットは、見分けることができないほど人間にそっくりなのです。人造人間をイメージしてもらうとよりわかりやすいでしょうが、ロボットを形作るパーツは人間の体の部位と全く同じです。
ただし、人間と違うのは、ロボットには感情がないこと、労働しか彼等は行わず、人間の命令に従うだけの存在といったことです。

このお話は、「R.U.R(ロッスムのユニバーサルロボット社)」という企業がそんなロボットを大量に作り出し、人間の代わりに労働をさせるということが当たり前になっている世界を前提に話が進みます。簡単なあらすじを載せておきますね。

 

ある日、R.U.Rに一人の女性がやってきます。彼女は人道連盟の会長の娘ヘレナで、ロボットに感情を与え、人間らしくすることをR.U.Rに求めます。しかしながら、R.U.Rの社長であるドミン・その他の幹部たちは、彼女に“人間が労働をしなくてもよい世界”の素晴らしさを伝え、逆にヘレナを説き伏せてしまいます。

労働のない世界で、自分のことだけを考えればよいということに魅了されてしまったヘレナはドミンと結婚し、ロボットの労働に支えられて生活します。そして、ロボットは大量に生産され続け、全世界に供給されるようになるのです。

こうして人類にとっての悲劇が始まります。

 

…最後まで内容をお伝えしたいところですが、続きは『ロボット』をお読みください。ここではふれていませんが、“労働する”とはどういったことなのか、人が人らしくいるとはどういったことなのかを考えさせられるものとなっています。

私達が何気なしにやっている“労働”は、私達一人一人が持つ考え方や人と人との関係性を築くのに大いに役立っているのです。

一つ一つの言葉が深く突き刺さってくる、現代にも通ずるお話ですので、ぜひ一度目を通してみてください。

以上、チャペック著『ロボット』の報告を終わります。研究演習Ⅱの塚本でした^^

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参考文献
・カレル・チャペック著 千野栄一訳『ロボット』 岩波文庫、1989年。

デューイ『学校と社会』

こんにちは、研究演習Ⅰの竹崎です^^*

寒さも日に日に厳しさを増すなか、みなさまそろそろ本格的に冬支度を始めていらっしゃいますでしょうか。

今回はそんな冬の寒さも吹き飛ばすような、デューイ著『学校と社会』についてお送りします!

デューイはシカゴ大学に哲学・心理学・教育学を合わせた学部の部長として招かれ、生きた人間の社会生活を実験材料とする実験室――そういう実験室となるべき一つの学校を設けることを提案します。1年半の準備ののちに、1896年1月に、その実験室学校が開設されました。
小学校教師として職務経験があったデューイは、実験主義として現場に立ち哲学者としてよりも教育者として名声を高めました。

デューイは著書のなかで、「学校のない社会」、「産業社会下における子どもたちがおこなう訓練(労働)」について警鐘をうながしています。理想の家庭(親が子どものために最善なものを見分け、与える)を大きくし、さらに組織化したものを学校と定義しています。

産業社会下(19c~20c)では大量生産化により経済中心的であり、子どもはその場しのぎの労働力として「~しなさい」といった義務を課せられていました。

つまり、子どもは労働をする経済的な価値としての目的であったのです。
しかし一方、労働をしていればそれだけ新たな発見があります。そして人とコミュニケーションをとるといった能力も自然と身につきます。

「子どもが目的そのものとして生きる」こと、そして「生活内で起こる新たな発見」を取り入れることが理想の学校であるとデューイはのべています。

 

これに比べ現代の家庭は、教育費を払い、家庭内での義務を学校に託すようになりました。

その結果、本当は家庭ですべきしつけやマナーを学校に託す、モンスターペアレントなどの問題が現れてきています。

デューイの頃の時代背景と現代の時代背景は一見大きく違って見えますが、学校が抱える問題はつねに社会(学校)と密接に関わっており、表裏関係にあるのだな、と感じました。 

鎌田ゼミには教育分野に関心のあるゼミ生が多く、教育系の著書はこれからもたくさん登場してくると思います。というのも、鎌田ゼミでは、ゼミ生が文献を投票で決めるので、このように自分の興味がある分野のことを学ぶことはもちろんできますし、先生や他のゼミ生の影響を受けて、自分のテーマが変わっていくことが多々あって、とても面白いです^^v
興味がある分野をしぼれない人にもおススメです^^!

以上、研究演習Ⅰの竹崎がお送りしました^^★

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参考文献

・ジョン・デューイ 『学校と社会』 宮原誠一訳、岩波書店、1957年。

☆ゼミ共同発表会★

こんにちは、研究演習Ⅱの竹田幸平です。

今回は10月14日に行った、亀田ゼミと鎌田ゼミ合同による、ゼミ共同発表会について、記事をお届けいたしますv

このゼミ共同発表会は、11月5日6日に行われたリサーチフェアに向けた中間発表会という位置づけで行われました。

亀田ゼミと鎌田ゼミは、それぞれ経済学公共哲学という、傍目にはまったく異なるテーマを中心に学んでいくゼミです。そのなかで、どのような議論が交わされていくのでしょうか…。

  

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冒頭で両先生より簡単に挨拶いただいた後、亀田ゼミ(計3チーム)のチームから発表が始まりました。鎌田ゼミ(計2チーム)と交互に、リサーチフェアにエントリーした全5チームが、本番どおりの形式(発表15分+質疑応答10分)でプレゼンテーションを行いました。

 

1チーム目は、「菅政権が掲げる第三の道「雇用創出プログラム」を評価」というタイトルで亀田ゼミが発表↓

最初とあって緊張感もありましたが、すぐに双方のゼミから質問の手が挙がっていきました。

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2チーム目は、鎌田ゼミの「私語と公共性」。(リサーチフェア本番では奨励賞を受賞しました!

大学で問題となっている「私語」という一つの現象から、発表が展開されていきます↓

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私語チームの発表では、時間が限られる中、特に活発に意見が飛び交いました。

また、普段のゼミでは通用する考え方を、異なる勉強をしている人に分かりやすく説明する工夫も見られました。

 

3チーム目は、再び亀田ゼミに戻り、「中国不動産バブル」という題目↓

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 過半数の発表を終えたところで小休憩をはさみ、残るは2チーム。

4チーム目は、僕が所属する「よく遊び、良く遊べ!」チームによる発表でした。

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ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』で述べられている本来の「遊び」と現代のデジタル化されている遊び比較を発表する内容でしたが、個人的な感想を述べれば、伝えたいことを適切に伝える難しさを実感しました。

 

白熱したプレゼンテーションタイムも最終楽章を迎え、ラストを飾ったのは「GDPへの貢献度」と題したチーム。亀田ゼミ生たちをまとめ、今回の企画に向けて色々と調整につきあってくれたゼミ長のいるチームでした↓ (本番では優秀賞を受賞しました!本当におめでとうございます!)

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まだ質問の手も挙がっていましたが、この時点で終了時間だったため、ほぼ予定通りにプログラムを終え、最後に先生方からまとめの挨拶を頂きました。まず亀田先生から、最後の質問とその回答に絡めた、次のような総括を頂きました。

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そもそも単純化するのが学問で、当然失われるものもある。しかし、単純化しないと見えないものもたくさんある。1つ1つのパーツを分解してまとめ直すことが必要なのです。するとその発展として、ある局面を切り取ってきて、10個ある要素のうちの1つだけでも解決に向けチャレンジすることも可能となる。そこで、数値化ほど強力な方法はない。

1つのツールとしての数学は、一番単純で全世界の人が共有できる。だから、数字が表す意味も正しく理解しなくてはいけないし、私は学生に数学が嫌いになってはいけないと言っている。なぜならそれは、他人と共有可能なものから逃げていることになるからだ。長くて難しい文章では、簡単に他人とシェアすることができない。

一方で、鎌田先生は複雑なものを複雑なものとして扱う。それはそういう学問として必要なのであって、必ずしもどちらがいいというのではありません。数学は有力な一つのツールですが、先ほどの点を踏まえて扱っていくことが重要です。」

 

それに対して、全体の閉会の言葉として、鎌田先生は以下のように述べられました。

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「もうほとんど言いたいことを言われたようなものですが、簡単にまとめます。今回の2つのゼミで扱っている経済学と哲学というのは、一方は数値化で式も単純にする、もう一方は文化史などの複雑な話を対象にしている。総政(総合政策)というのは、は色々とやりながら学んでいくのだから、一番端っこ同士でびあうゼミで開催できて、よい出発点になるように思います。」

 

鎌田ゼミ生の1人もいつになくあがっていたのですが、他流試合の中で、どこまで自分のものを出すか、どこまでおさえるか、或いは、どこまでは本音か、どこまではコミュニケーションか、そういった普段にはない視点も必要になります。

 

たとえば最後のチームでは、なぜ年寄りが働き続けるかという質問がありましたが、一つはスキルに比べると安い賃金で雇用できて、経営のメリットがあると聞いたことがあります。ただ、それは企業レベルの話であり、国レベルのマッチングでいうと、細かいところに捉われすぎだとも言えるでしょう。文化と経済という反対に位置するようなものを学びの対象にして、視野を広くしようとすることで、自分のことしか見ていない傾向のある現代の経済文化にも、一つの指針が与えられるのではないでしょうか

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話に聞き入るゼミ生一行と、沈思黙考している「考える人」。最後の先生方のお話には、何か気づかされるものがあったようです。

 

お気づきでしょうか。先生方の話からこの記事のタイトルをはさむようにしてある、☆と★の意味を読み解くことができるのです。見た目には、まったく異なる色彩を伴った二つの星(ゼミ)が、タイトルの前後の対極に位置していました。ただ、対話を重ね、双方がそれぞれの学問分野の重要性を認識したり、配慮を示したりすることで、やがて明と暗の表裏一体、総合政策という1つの星の探求へ行き着くということです。

 

このような試みができるのは、専門性に捉われすぎずに、横断的な学びが可能な総合政策学部の強みではないでしょうか。そうして人に対する興味や世界観を広げていけば、(学問のみならず)豊かな学びを受け続けられるともいえるのではないでしょうか。総合政策学(部)の強みは何か問い直した上で、上述のような提言をするために、☆と★を用いた記事の形式をとったわけです。

 

時間になったので、発表会はひとまず終了し、親睦会へ(^^)

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京都風の懐かしげな家屋の下で美味しい料理を口に運びながら、親睦を深め合うことができたようです。

 

後日談ですが、両ゼミからリサーチフェアで受賞チームが出たのは、この共同発表会も一因だったように思われます。

来年以降も継続できればさらによいのではないでしょうか^^v

今回はここまで!以上、竹田がお送りしました。最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

プロフィール


鎌田 康男
現在、関西学院大学名誉教授(2016年3月定年退職) 《共生と公共性の philosophy》 ★プロフィール詳細

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