真のDiversity and Inclusion とは

小西ゼミのブログをご覧いただきありがとうございます。
本日の担当は4回野地真未です。よろしくお願いいたします。

1)はじめに
さて本日の記事は、「真のダイバーシティ&インクルージョンとは」というテーマでお話ししたいと思います。
4回生のゼミでは、先週までの2週間にわたり「ダイバーシティ&インクルージョン」に積極的に取り組んでいる会社について研究しました。その方法は、日系と外資系の2種類の企業の比較です。

ところで皆様は「ダイバーシティ&インクルージョン」という考えをご存知でしょうか。
日本語に直訳すると「多様性と受容」という意味になります。
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異なる属性から生まれる発想や価値を認め合い(=多様性)
それらを活かすことが(=受容)
ビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応することができ、
それが結果として企業の利益に繋がる
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という一つのビジネスモデルです。

さて、「多様性」は具体的に2種類に分類されます。
「表層的多様性」:国籍・性別・年齢・性的傾向・精神的/肉体的能力及び特徴・民族的伝統など
「深層的多様性」:宗教・第一言語・教育・働き方のスタイル・出身地・リーダーシップスタイル・家族経験など

特に、表層的多様性への取り組み(女性の活躍・障害者/外国人雇用など)は企業には欠かせない重要な要素となってきています。
なぜなら、いろいろな考えや価値観、立場を理解して生み出された製品・商品は、より需要が増すからです。
また日本の経済産業省が「ダイバーシティ企業100選」や「なでしこ銘柄(女性雇用を対象)」というランキングを発表して促進していることからも重要視されていることが伺えます。

しかし私達の授業では4社ずつの比較で、日系の方がこれに対する取り組みが遅れていたり、外資であっても、日本支社では本社と同じように取り組めないという印象を受けました。

そこで本日は、私が考える日本の障害者雇用における問題点を例に挙げ、「真のダイバーシティ&インクルージョン」についてお伝えしていきたいと思います。

2)障害者雇用の問題点
・特例子会社制度の存在

現在、日本では「障害者の雇用の促進等に関する法律」において、その雇用する労働者に占める身体障害者・知的障害者の割合が一定率以上になるよう義務付けられています。例えば、民間企業であれば2.0%です。平成26年の厚生労働省による調査では、この一定率を達成している企業は44.7%、と半数以下という結果がでています。平成15年は24.7%なので、一見大幅に改善してきていると言えます。

ただこの数値は「特例子会社の設置」によって達成できる仕組みとなっているのです。
特例子会社制度とは「障害者雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなし、実雇用率を算定できる制度」です。(厚生労働省より)
44.7%の多くはこの制度を採用しています。

つまり問題点は、親会社と別の職場(=特例子会社)で障害者を雇用しているので、同じ職場で「異なる属性から生まれる発想や価値を認め合うこと(=多様性)」が起こりにくい状況を作り出している点です。

・業務内容が、その能力に期待していないことが明らかであること
障害者雇用は、その障害の程度に基準を合わせた業務を与えることが多い印象です。つまり、その一人一人の特性を重視しない採用ということです。雑誌『東洋経済』による「障害者雇用率ランキングトップ100」の1位は、「エフピコ(食品トレーや弁当・惣菜容器最大手)」ですが、その作業は、「市場から回収した使用済み容器の選別」です。その他の企業でも、採用ページに「業務内容:簡単なデータ入力や掃除など」と書かれていることが多くありました。

つまり問題点は、その能力を引き出そうとしているとは思えない仕事により、一人一人の可能性を雇用する側が潰しているのではないかという点です。この状況は到底、「多様性を活かすこと(=受容)」ができている状況であるとは言えません。
例えば脚に障害を負っている人であれば、高いところに手が届かなくても、それ以外のことは健常者と変わらず行うことが可能で、その人自身のやる気や能力が基準となるはずです。

3)まとめ
以上の2点から、日本における障害者雇用では、制度や法律が十分な文言である一方で、実用面ではまだ課題が多くあることが言えます。

実際、特例子会社制度を利用せず、健常者と変わらない「新卒採用枠」で障害者を雇用している大手企業も授業で取り上げました。障害者雇用に関するwebページの存在はありますが、そこに掲載されているムービーでは、車いすを使い日々生活をしている男性社員が『普段の業務で、会議に出席したり、営業を行ったりしている。お客様とお話しているときがやはり最も「やりがい」を感じている』と仰っていました。

東洋経済の「雇用者雇用率ランキングトップ100」での評価基準は数値であり、この大手企業はランキングされていません。なぜなら、障害者雇用の枠を設けていないため、統計をとっていないからです。
もちろん私は特例子会社制度を批判しているわけではありません。一定の数値にあげることも現状を変えるには必要で、この制度があるからこそ障害者雇用の促進に繋がっていると思います。また業務内容も、どれも必要な仕事だと思います。

ただ制度立案や数値を追い求めることと同時に、その実用性も注視すべきだと感じました。

4)さいごに
私は「ダイバーシティ&インクルージョン」は、バックグラウンドが基準でなく、一人一人の能力・性格を基準として採用することから始まると思います。そして真のその姿は、同じ職場・空間で、意見発信・業務遂行をすることにより、企業利益を生み出す環境であり、その過程で個々の能力を最大限に引き出すことが不可欠だと思います。

皆様はどのような姿が「真のダイバーシティ&インクルージョン」だとお考えになりますか。

《参考資料》
 最新「障害者雇用率ランキング」トップ100 16.1%のエフピコがダントツ、ワタミも人員大幅増
2014年09月11日、岸本 吉浩 (東洋経済『CSR企業総覧』編集長)
http://toyokeizai.net/articles/-/46934?display=b

 特例子会社制度の概要 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha/dl/07.pdf

 障害者雇用の状況 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000071065.pdf

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PS:先週は、みんなでハロウィンパーティーを行いました(^^)とても楽しかったです!
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=English Part=
Hello, everyone. Thank you for taking a look at Konishi Seminar’s blog.
I am Manami Noji of the 4th year student, nice to meet you.

1) Introduction
Today I am going to tell you about “What is the ideal of diversity and inclusion”.
In the classes of the 4th year students, we researched companies which work on “diversity and inclusion” diligently. We compared one Japanese company and one foreign‐owned company.

By the way, do you know the meaning of diversity and inclusion?
It means respect for and appreciation of differences in ethnicity, gender, age, national origin, disability, sexual orientation, education, and religion. This is one of the business models.

However, there are some issues on the Japanese approach of the companies. Today I take an example of employment of the handicapped then I will tell you my ideal of diversity and inclusion.

2) The issues on the employment of the handicapped
– The exist of the Special subsidiary company
Since employers are hiring people with disabilities at the parent company and another workplace (= special subsidiary company), it is a difficult situation to occur “ensure that they recognize the ideas and values that come from different attributes (= diversity)” in the same workplace

– It is clear that job contents are not expected its ability
Many works for the handicapped people are routine work such as simple data entry and cleaning. The work that I do not think employers trying to withdraw its ability and they are crushing the side to hire the possibility of one person. This situation cannot be said that is a situation that can ” take advantage of the diversity (= inclusion)”.

3) Summary
In the employment of persons with disabilities in Japan, while institutions and law is a sufficient wording, it can be said that in the practical aspect there still are many challenges.

4) Conclusion
“Diversity and Inclusion” is started from the adoption on the basis of the ability and personality of one person not the background. My deal is an environment that produces corporate profits by the opinion outgoing and business performance in the same workplace and space and I think that it is essential to maximize the individual’s ability in the process.

What do you think “the ideal of diversity and inclusion”?

PS; We had a Halloween party two weeks ago! It was fun!

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NAOMI KONISHI
研究分野のキーワード 国際協力、国際人事政策、能力開発・キャリア開発 研究内容 私は着任前、国内の外資系企業及び国際機関にて、組織の人事政策や人材戦略に基づく人事管理業務に携わっており、...

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