国連ユースボランティア in Laosでの活動報告

こんにちは。西野ゼミ3期生の福島秀元と申します。

今回は関西学院大学のプログラムの一つでもある国連ユースボランティアでの体験について報告していきたいと思います。 

 国連ユースボランティアとは開発途上国に5か月間、UNV(国連ボランティア計画)などの国連諸機関へ派遣されるプログラムです。その中でも私は2015年9月~2016年2月までの間ラオスという国のUNV事務所に派遣されていました。ラオスは東南アジアに位置する唯一の内陸国であり、未だ後開発途上国の一つに属しています。一方において近年では中国や韓国など外国からの投資が多く、急速に経済発展している国でもあります。

派遣先での業務内容

 派遣先での業務はIVDの企画と実施、インタビューの調整とサポート、ボランティア関連のイベントに参加しUNVやボランティアについての広報活動、他部署に依頼された情報収集やレポート作成など実に幅広い経験ができました。この中でも最も大きな業務は12月に行われたIVD(International Volunteer Day)の企画と実施です。IVDでは主に二つの活動を行いましたが、その一つのSNSキャンペーンについて紹介します。これは現地のボランティア活動に取り組んでいる若者にインタビューをし、それを基に動画や記事を作成、そしてFacebookに投稿するものです。インタビューの調整、翻訳者の確保や動画編集など多くの作業を行わなければならず、タイムマネージメントの面で上手くいかないことがあり、苦労しました。しかし最終的に閲覧者から動画や記事に対する良い評価をいただき、多くの人たちに伝わっていることを実感することができました。そしてこの活動を通じ、派遣期間中の最終目標でもある「現地の若者を巻き込みながらボランティア活動を促進させる」に少しでも貢献することができたのではないかと感じています。

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この経験を通じ得たもの

 私はこの活動を通じ国際機関で働く上での必要なスキル(コミュニケーションやマネージメント力など)、やりがいや苦労、自身の弱点や今後のキャリアなど実に多くのことを学びました。その中でも特に国際機関で働く上でのやりがいと苦労を体験することができました。国際機関は非常に多様な職場環境であり様々な経験、専門知識や価値観を持った職員がいます。そのような中、私が働いていたオフィスでは私を含め数名の学生インターンと協力しながら業務を行っていましたが、私以外は皆香港からの派遣生であったので、価値観の違いに苦労しました。例えばイベントの企画では意見の食い違いで上手く進めることができないことが度々ありました。この状況を解消させるためにお互いの意見をじっくりと聞き合い、皆が納得いくような結論を出すことが重要だと気づきました。このように異なった考えを持った人たちと同じ目標に向かい、活動に取り組むことは難しいですが、意見がまとまり、活動が成功した時には大きな達成感を得ることができます。まさにこれが国際機関で働く面白さだと感じます。
 今後はこの貴重な経験を無駄にせず、専門知識や経験を増やし、いつの日か派遣先で出会った優秀で素晴らしい同僚のようになれるよう、頑張っていきたいと思います。

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最後まで読んでいただき有難うございました。

次回の投稿もお楽しみに!

 

国際社会貢献活動(インドネシア)活動報告

こんにちは。西野ゼミ3期生の谷口摩柚と申します。
2015年4月から8月まで、関西学院大学のプログラムの一つである、国際社会貢献活動を通してSearch for Common Ground(以下Search)というNGOのインドネシア支部に派遣されていました。
今回は、その活動内容や感じたことを書かせて頂きます。

私が派遣されていたSearchは平和構築分野に従事するNGOであり、世界中で起こっている紛争の予防や解決に取り組んでいます。紛争と言うと、武力紛争を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、経済、法的、民族紛争や異なる価値観や主義をめぐって起きるもめ事も含みます。インドネシア支部では主に宗教対立から生まれる紛争解決に取り組むプロジェクトを多数抱えています。

インドネシアには6第宗教と呼ばれる宗教が存在しており、イスラム教徒が80%以上を占めるものの国教はなく、一つの国に様々な宗教を信仰している人が共存しています。そのような状況では、宗教が原因で様々な問題が起こります。例えば、宗教が関連している建造物が破壊される等の嫌がらせが発生しており、私がプロジェクト補佐として関わらせて頂いた「Holy Site Project」というプロジェクトでは、そのような行為を未然に防ぐために高校生徒や教師、宗教指導者に対してワークショップや教材を作成します。

この業務を通して、公立高校や宗教系の高校を訪れ、プロジェクトへの協力を交渉しにいくことや、生徒が自分とは違う宗教やその宗教を信じている人に対してどのような意見を持っているのか調査を行いました。少数派の宗教の人達は、目立たないように気をつけることや、多数派の宗教のことを知る必要性を感じていることを知りました。また宗教の異なる両親を持つ子どもは比較的他の宗教に寛容ですが、一部には自分が信じている宗教以外は間違いであると思っている子どももいました。

「あなたの宗教は何ですか?」
「あなたにとって宗教はどれほど大切ですか?」
これらは私がインドネシアでよく質問された言葉です。
インドネシアで過ごした四か月は「宗教」や個人の「価値観」について深く考えさせられる日々となりました。私は、ムスリムの人すべてがイスラム教の習慣を守り、女性は全員ベールを被っていると思っていました。しかし現実はそうではなく、イスラム教を信じている人と一つにくくることは難しいと感じるほど、人それぞれ宗教を信仰しているレベルや重要度が異なります。それはその人が何を大切にして生きているのか、そのために宗教がどのような存在であるべきなのか、一人一人が考え決定しているからこそ生まれるものです。

私たち日本人は宗教について考えることや、学ぶことは少ないと思います。お盆、クリスマス、お祭り、バレンタインなど宗教問わず様々なイベントを祝います。しかし、宗教という言葉を悪い意味で使う場合や、なんとなく嫌悪感を感じる人が多いのはないでしょうか。しかし世界を見渡して考えてみると、自分の宗教をしっかりと持っている人々が多いのが現状です。目の前にそのような人々が表れた時に、あなたは心の中でどのように思い、どのような態度を示しますか。この宗教を信じている人という視点ではなく、一人の人としてその人の価値観や大切にしているものを認めてほしいと思います。

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人として大切なものを教えてくれた、インドネシアで出会ったたくさんの人に感謝をこめて…

次回もお楽しみに。

国連学生ボランティア報告~ザンビア~

IMG_2800[1] こんにちは。国連学生ボランティアとしてザンビアの国連開発計画(UNDP)に派遣されている、西野ゼミ三期生の中村宜煕です。今回は仕事と生活に関して、活動紹介を行いたいと思います。

基本的には事務的な作業が多いのですが、省庁の重役の方やField Unitのメンバーとのミーティングへの参加、企画の提案なども行います。仕事では高度な論理性を求められることが多く、かつ異文化の人たちと仕事を行うのは並大抵のことではありません。しかし、アフリカの人は特に陽気でフレンドリーなので、休憩中はよく歓談しています。

 こちらの生活は、日本とは大きく異なります。計画停電や断水はよく起こるので、ろうそくやためておいた水などを利用して対処しています。また、ザンビアはアフリカの一部ですが、貧困や飢餓のイメージとは異なり、首都のルサカにはきらびやかなショッピングモールがいくつもあります。それに加え、国立公園やリビングストンを訪れると、野生の動物や広大な自然を目にすることができます。

 最後に、こちらに来て一ヶ月と10日ほど経ちました。悩む日々が続いていますが、国連職員として開発援助に携わる夢を達成するために、残りの期間も頑張り続けます。ジコモ!(ザンビアの言葉で、ありがとうです)

3期生 東京研修 ~2日目午後~

こんにちは、3期生の川辺紘範と申します。今回は東京研修2日目の午後のアクティビティについての報告をさせて頂きます。

濱井さんのお話(前回の投稿参照)の後、表参道にあるUN cafe というカフェレストランで武田さん、濱井さん、Glmiの山元さんたちと一緒に食事をしました。そこで、参加したゼミ生の各々がそれぞれ自由に質問したり雑談したりと楽しく過ごすことができました。

その後、JR品川駅から徒歩7分ほどの距離にあるユニセフハウスに訪れました。ユニセフハウスとは、公共財団法人 日本ユニセフ協会による、ユニセフの活動や開発途上国の子どもたちの現状を伝えるための施設です。開発途上国の保健センターや、ユニセフの支援する教室、避難民キャンプなどが再現されており、実物を通して発展途上国の現状を知ることができます。そこで、少年兵や栄養不良の問題など様々な開発途上国の現状について知り、考えることができました。

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3期生 東京研修〜2日目午前中〜

こんにちは。西野ゼミ3期生の谷口摩柚です。

今回は東京研修2日目の午前中に行われたプログラムの報告をさせて頂きます。まず、特定非営利活動法人ジーエルエム・インスティチュートの母体である、グローバルリンクマネージメント株式会社(GLM)の武田直子さんからお話を伺いました。普段接する機会の少ない開発コンサルタントという職業がどのような仕事をしているのか、また発展途上国の開発においてどの分野が重点的に取り組まれているのかということを学ぶことができました。さらに、私たちの進路へのアドバイスも頂き、国際開発に興味のある学生が企業研究をどのように行うべきか、そして自分の目標に向かって中長期的にキャリアを考える重要性を知ることができました。

次に国際機関の一つである、世界食糧計画(WFP)に勤務されている濵井貢さんからお話を伺いました。WFPは世界の飢餓に取り組む団体で、発展途上国の貧しい子どもたちに給食を提供している組織という印象が強かったのですが、それだけではなく緊急事態の際にいち早く食糧を配給するシステム(ロジスティックス)を持つ機関であることを学びました。あらゆる手段を用いてその地域に適した食糧供給を行っていて、必要に応じて、栄養価の非常に高いビスケットやペースト状の特別食も供給するそうです。様々なノウハウを駆使して国家の平和や安全にもつながる飢餓問題に最前線で取り組んでおられる濱井さんのお話は大変興味深いものでした。

国際協力に携わるお二人から貴重なお話を聞き、質問ができたことは、私たちにとって良い刺激となりました。GLMの武田さんWFPの濵井さんお忙しい中お時間を割いて頂きありがとうございました。

3期生 東京研修~1日目~

 こんにちは。西野ゼミ3期生の今井です。

 西野ゼミ3期生は10月4日~5日に、東京研修を行いました。今回はその報告をさせていただきたいと思います。

 まずこの投稿では、東京研修1日目の10月4日のプログラムの内容を報告させていただき、後日に他のゼミ生が10月5日のプログラムについて報告させていただきます。

  10月4日、私たちは東京のお台場のシンボルプロムナード公園で開催されたグローバルフェスタというイベントに参加しました。

 このグローバルフェスタは、日本最大級の国際協力イベントであり、多数のNGOやNPO、企業がそれぞれブースを出し、日々の活動を報告するイベントです。

 私たち西野ゼミの学生は、フィリピンのフィールドワークでも大変お世話になったGLMi(ジーエルエム・インスティチュート)特定非営利活動法人(以下GLMi)の発表枠の中で、関西学院大学西野ゼミとして、9月のフィリピンのフィールドワーク(詳細は10月8日~10月25日の投稿をご覧ください)で学んだことを報告しました。

 この発表では、私たちがフィールドワークで訪れたソーシャルビジネスであるVIZCAYA FRESH!(詳細は10月9日投稿のブログをご覧ください)とARMLED(10月15日投稿のブログをご覧ください)について、その活動や、現地で農民の方々に質問したことやその答えなどを中心に報告しました。私たちが行った活動について、一般の方々に報告する機会は今回が初めてでしたが、これを機会に、国際協力が様々な形で存在することや、地域の強みや弱みを考えた国際協力について関心をもっていただければと思います。

  また、西野ゼミの活動報告の後に、同じくGLMiの発表枠として、法政大学の学生の活動報告も聞くことができました。彼らは8月に、フィリピンの山岳部ドゥパックス・デル・スール町カロロタン村で村の間に橋を架けるプロジェクトの視察や現地調査を行い、現地調査前に橋建設プロジェクトによりもたらされる予測効果と現地調査後に気づいた、予測した以外の効果を発表しました。その発表で印象に残ったのは、これまでは妊婦が出産時に病院に行くことが困難でしたが橋がかかったことにより、病院へのアクセスが可能になり、より安全な出産が可能になったという効果でした。

 グローバルフェスタを通じて、今まで知らなかった多くの団体の詳しい国際協力活動を知ることができ、また、NGOやNPOだけでなく、企業の国際協力活動を学ぶ貴重な体験にもなりました。多くの人が国際協力について知るためにも、このグローバルフェスタのように、国際協力を身近に感じてもらうきっかけづくりが大切なのだと思いました。

 

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3期生フィールドワーク~仕事に励むモチベーション~

こんにちは。西野ゼミ3期生の田畑です。

今回は9月に参加した西野ゼミのフィリピン研修において、私が学んだことを述べさせていただきます。

私が今回の研修で見た現地の人たちの姿は「自分以外の他者を対象とした目的意識により、仕事へのモチベーションを保っている」といったものでした。朝3時から有機農業に励む人々に対して、自身の夢を質問した際には「家族の生活を豊かにしたい」などの声が多く挙がっていました。またユニカセレストラン勤務の女性は、「フィリピン人は『Lazy』と言われているが、私にはそのイメージを払拭したいという思いがあり、仕事に励んでいる」とお話していました。

現地の人たちがこうした思いを持つ背景には、地域での教育、家庭環境等の様々な要因があると考えます。その要因が生み出されるような国際協力の在り方を、私自身が考えていくべきなのではないかと思いました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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3期生フィールドワーク~ユニカセ・コーポレーション編~

 西野ゼミ3期生の今井と川辺です。

  今回は、フィリピンのフィールドワーク最後のプログラムである、ユニカセ・コーポレーションでのワークショップについての報告をさせていただきます。

   9月14日、私たちは、午前中にADBを訪問した後(詳しくは前回のブログ(10月21日投稿)をご覧ください)、午後にユニカセ・コーポレーションを訪れました。

  ユニカセ・コーポレーションは、2010年にフィリピンのマニラ首都圏のメトロ・マニラに属するマカティ市に設立された社会的企業です。路上生活や人身売買、虐待などの危険にさらされた子ども達に雇用の機会を提供し、彼らが自身で生活環境を改善させることができるように、ライフスキルトレーニングなどの自立支援を行ったり、ユニカセレストランを経営しています。

 ユニカセ・コーポレーション到着後、ユニカセ・コーポレーションのジェネラルマネージャーである中村八千代さんから、ユニカセを開くにあたった経緯やユニカセについての説明をしていただきました。

 その後、ユニカセレストランのスタッフとして働いているレアさんとフェマさんを交えて、ワークショップを行いました。ワークショップでは、Neuro Logistic Program(ニューロ ロジスティック プログラム)というトレーニングを行い、環境レベル、行動レベル、才能レベル、価値観、ミッション、ビジョンの6ステップを通じて自分の今まで育ってきた環境や、価値観などを振り返ることをしました。そして、レアさんとフェマさんがそれぞれ加わった4,5人のグループを作って、一人一人の過去、現在、将来の夢について英語でシェアをしました。レアさんとフェマさんは、共につらい過去をもちながらも将来について希望があり、ユニカセで一生懸命働いていることをお話してくださいました。辛い経験をしても成長しようと頑張る姿が、非常に印象に残りました。また、他のゼミ生や、過去のことや将来のことなど今まで知らなかったことを知る良い機会になりました。

 ワークショップの後は、ユニカセレストランのスタッフの方たちが作ってくださった栄養価の高い夕食をいただきました。そこで、VIZCAYA FRESH!の有機野菜も提供していただきました。

 中村さんからのお話や、ワークショップを通して、複雑なバックグラウンドをもつ子どもたちが自立できるようになるためには、大変な努力を要することを改めて実感しました。そんな中でも、彼女たちと中村さんがお互いのことを思いやって困難を乗り越えようとしている姿に勇気づけられました。目標を達成するには、過去や現在や未来のそれぞれのステップを常に考え、振り返ることが大切だということを学びました。

  忙しい中で、笑顔で私たちを迎えてくださった中村さん、様々な事情を抱えながらもワークショップを一緒にしてくださり、おいしい夕食まで作ってくださったユニカセスタッフのみなさん、本当にありがとうございました。

ユニカセ・コーポレーションの中村八千代さん、ユニカセレストランのスタッフの方たちと

↑ ユニカセ・コーポレーションの中村八千代さん、ユニカセレストランのスタッフのみなさんと

 

3期生フィールドワーク~アジア開発銀行編~

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西野ゼミ3期生の福島と中村です。今回は9月14日に訪問したアジア開発銀行(ADB)についてご紹介します。

アジア開発銀行はアジア・太平洋州での経済発展・協力を目的に設立された国際開発金融機関で、本部はフィリピンの首都マニラにあります。今回は、アジア開発銀行のエネルギー部門中央西アジア地域担当の川脇氏から、担当地域での電力関連の現状や問題や国際公務員としての自身の体験などについてのお話をして頂きました。 川脇氏が担当する中央西アジアと呼ばれる地域はあまり聞きなれないかもしれませんが、これは中央アジア(ウズベキスタン等を含む5カ国) 、南コーカサス(アゼルバイジャン等を含む3カ国) とアフガニスタン、パキスタンの10カ国の地域の総称のことです。この地域では水力発電が盛んであり、天然ガスなどの資源にも恵まれています。その一方、地域間での多様な文化、山脈や砂漠などの過酷な環境が電力普及の障壁となっています。この中央西アジア地域において、エネルギー部は主に未電化地域で電力を普及させるプロジェクトを行っています。その中でも地域間や地域内協力の重要性、民間セクターとの関係性について言及していました。

地域間協力の重要性については電力の事例を挙げて説明して頂きました。具体的にこの地域では「バータートレード」と言う取り組みが行われています。これは季節や時期によって地域間で生産できる電力の種類や量に差があり、各々生産量の多い電気を交換していく仕組みとなっています。このように地域間協力なしでは安定的な電力供給を行うことはできないということです。またアジア開発銀行と民間セクターとの関係性については、日系企業のような発達したテクノロジーを持つ企業に協力してもらうことが重要になってくると仰っていました。しかし実際には中央アジアの事例によると、特に日系企業の進出が少ないと言われています。この状況を変えるためにも日系企業はアジア開発銀行の活動に興味を持ち、政府による投資の重要性を理解してもらう必要があります。また投資を行いやすい環境づくりも重要です。

川脇氏の発表が終了した後、質疑応答の時間が設けられました。この時間には国際公務員、仕事やキャリアパスなど多くの質問がありました。例えば日本人の国際公務員の特徴として自己主張が弱いことや表現力に乏しいことなどの改善すべき点がある反面、仕事をしっかりとこなすことや経験豊富であることなどがあります。この話を聞き、改めて日本人が美徳としている謙虚さのようなものは国際機関では評価が下がる可能性があることを感じました。また仕事を行う上でのアドバイスも頂きました。例えば国のために仕事を行っているという意思を見せることの重要性、何か問題が生じた際は早めに相談をすること、そして現場では、汚職や政治的圧力は少なからず存在することを把握しなければいけないことなどです。

最後に、川脇氏はアジア開発銀行で働く魅力として、より多くの人の生活を改善することができるプロジェクトを出来ることだと仰っていました。NGOのようにミクロな視点から開発分野に関わることも魅力的であると思いますが、今回の訪問によりマクロな視点から関わることの魅力、そしてやりがいのある仕事であることを改めて感じることができました。
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3期生フィールドワーク~ヌエバビスカヤ州立大学編~

ゼミ3期生の田畑と坂上です。9月9日、フィリピン研修3日目に訪問したヌエバビスカヤ州立大学でのワークショップについてご紹介します。

西野 そのワークショップの内容は、現地大学生と私たち日本人学生を混合させたグループを4つ作り、各グループで以下の6つのテーマから1つを選び、ディスカッションを通じてそのテーマの問題点、更には解決策を見つけ出すことを目標したものです。

【テーマ】

1.災害の被害を抑えるための工夫は何があるか

2.日本とフィリピンの文化交流を促進させるためにはどうすればよいか

3.女性の社会進出を推進するためにはどうしたらよいか

4.路上生活者を減らすためにはどうしたらよいか

5.戦後70年平和維持を保てた理由は何か

6.農村の過疎化を改善し地方再建するにはどうすればよいか

各グループで、フィリピンと日本の違いや類似点を考えたり、フィリピンで実施している政策を日本でも活用できないか案を出し合ったりした後、それらの意見を模造紙にまとめ上げ、発表をしました。各々のグループから様々なテーマに沿った問題点や解決案を提案することができたと思います。

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また、ワークショップの時間外で州立大学学生にインタビューも行いました。例えば、学生が考えるビスカヤ地域の強みと弱みを聞くと、強みは農業をあげました。なぜならば、ヌエバビスカヤ州で生産する生産物がフィリピンの農業生産物の半分を占めているからです。一方、弱みは職業不足と言っていました。その理由は、農業には簡単に従事できるが、その他の職業に就こうとなると地域を出なければならない状況が多くみられるからです。学生の方には、私たちからの様々な質問に対して快く答えていただいきました。

こうして2時間のワークショップは無事終えることができ、お互いにとっても刺激のある時間となりました。

今回のワークショップが始まる前までは、社会的背景の異なる日本とフィリピン双方の学生が話し合うことについて、言語の違い等により議論が難航するのではないかと考えていました。

しかし議論がスタートすると、どの班も話し合いが途切れることなく、かつ時間内に議論をまとめあげていくことができました。お互いに初対面で不安があるものの、自分から自己紹介をして打ち解けようとしたりするなどして、全員が主体的に関わろうとしたためです。

また、日ごろから幅広い社会問題に目を向け続けており、フィリピンの学生が自国の社会問題に関する具体的な知識を習得しているように思えました。

今回のワークショップを通して、主体的に関わることの大切さ、そして社会が抱える問題を考え続けることの大切さについて、実感することができました。そして今後重要なことは「このワークショップをゴールではなくスタートとすること」だろう。今後とも日本とフィリピンの社会やグローバルな課題について、一緒に取り組んでいくことが期待されるのではないでしょうか。

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プロフィール


西野桂子
国際協力、開発援助、評価 International Cooperation, Development Assistance, Evaluation

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