2020年7月

2020年7月27日 環境グループ

こんにちは。西立野ゼミ環境グループです。

今週は環境グループの先行研究をご紹介いたします。

 

今回は、吉田肇の『地域における住宅用太陽光発電システムに対する補助金支援策の展開に関する考察』を取り上げます。

日本は2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減、一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を10%にすることを目標にしています。また、東日本大震災後に消費者意識の変化や非常用電源としての観点から太陽光発電に対する関心が高まっています。そこでこの研究では太陽光発電の大量導入を可能とすることを目的としています。

 

そのために新エネルギー財団及び太陽光発電普及拡大センターにより4半期ごとに都道府県別に公表されている交付決定件数、平均設備容量、平均システム価格を用いて太陽光発電システムの地域への設置状況の傾向分析や回帰直線のあてはめにより、地域特性との関係性の検証、発電に有利な地域の把握、従来の公的な設置費補助の有効性の検証が行われました。

 

その結果、地方公共団体の支援策の有無は新築住宅への太陽光発電促進に大きな影響を与えていることが分かりました。最近の新築住宅には最初から太陽光発電設備が組み込まれているため政府や地方公共団体の補助を受けない場合もありますが、政府による太陽光発電設置に対する補助金はイニシャルコスト(導入から稼働までにかかる費用)を低減するばかりでなく、特に日射量等に恵まれた地域において、設備容量の拡大を容易にすることによって売電量が着実に増え、回収年数を短縮する可能性を増大させることで、市民の導入意欲を著しく高めたことが明らかとなりました。

つまり、補助金による採算性向上を通して太陽光発電システム普及に一定の効果が得られていると考えられています。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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  • 投稿日時:2020/7/29 14:49

2020年7月27日 交通グループ

こんにちは!西立野ゼミ交通グループです。

 

今週も先週に引き続いて先行研究を紹介していきます。

今回はHendrik Wolfが行った”Keep Your Clunker in the Suburb: Low Emission Zones and Adoption of Green Vehicles”(2014)について紹介します。

この研究ではドイツのLEZ(Low Emission Zone)についての効果測定を行っています。

LEZは車の排出する汚染物質量に応じて緑・黄・赤のステッカー、もしくは汚染物質排出量がひどく多い場合はステッカーなし、と車両を区別し、ステッカーの色に応じて一部エリアの通行を禁止する政策で、ヨーロッパ各国で行われています。(緑→黄→赤→ステッカーなしの順番で汚染物質が少ない)

LEZに関する先行研究は7月20日の交通グループのブログでも紹介されていますので、もしよろしければそちらの方もご覧ください。

それでは研究の内容に入っています。

この研究ではドイツの各都市をいくつかに分類して大気汚染物質の変化を測定することでLEZが如何に効果的であったかを研究してきます。都市の分類は下の図のようになっています。まず、EUで制定されているPM10の排出基準を守れている都市(AC)と違反している都市(AP)に分けます。Action Plan というのはLEZ以外のものも含む大気汚染改善政策の総称です。そのAPを今度はLEZを導入した時期によってLEZ CitiesとFuture LEZs、そしてLEZを行わずAPだけ行った都市(APO)に分けます。最後にLEZ CitiesをLEZの内部にある測定地と外部にある測定地に分けます。

 

LEZ

この様に分類して測定を行った結果、LEZ CitiesではPM10排出量を9%削減することが明らかになった。一方で、その他のAPでは汚染物質削減のあまり効果がないことが分かった。

また、LEZ Citiesの近くのなるほど、グリーンステッカーの車両が多いことが判明しました。全ての車両をグリーンステッカー車にアップグレードするには約10億ドルかかるが、それによる健康上の利益は約20億ドルにもなるという分析結果が出ました。

以上がWolfの研究のまとめです。

今週も読んでいただきありがとうございました!

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  • 投稿日時:2020/7/29 4:21

2020年7月20日 環境グループ

7月20日のゼミから、教科書「統計学が最強の学問である」第3章に突入しました。今回からは、いよいよ回帰分析について学んでいくことになります。前回までは、説明変数が質的で、アウトカムが質的の場合に用いるZ検定や、カイ二乗検定、説明変数が質的、アウトカムが量的な場合に用いられるZ検定やT検定などを学んできました。回帰分析は、これらとは違い、説明変数とアウトカムがどちらも量的な場合に用いる手法です。

プレゼンテーション1 (2)

散布図についても学びました。散布図は、横軸・縦軸それぞれに量的な項目を取り、点をプロットしたグラフのことです。散布図は、傾向性を示すものであり、「傾向性を示す直線と、実際のデータの値のズレの二乗の合計値」が最も小さくなるような直線こそが、最も妥当な傾向性であると考えられています。

次に、5限のサブゼミでは、論文の先行研究についてグループワークを進めています。環境グループでは、分析手法の理解に少し時間を取っています。特に、私たちのグループ研究を進めていくにあたって大事なのは、トービットモデル、ポアソン分布、傾向スコアマッチングです。そこで、今回のブログでは、傾向スコアマッチングについて、軽く説明します。

マッチング法というのは、ある政策の効果を調べるために、まずその施策を受けた人(仮にAさんと呼ぶことにする)に着目します。次に、施策を受けていない人々の中からAさんに最もよく似ている人(Bさんとする)を探します。この、Aさんに似ているBさんを、「施策を受けていなかったとするならば実現したであろうAさんの姿」とみなします。そうすることで、Aさんにとっての政策の効果は、Aさんの実際の成果と、Aさんの反実仮想としてのBさんの成果との違いとして評価することができます。

傾向スコアとは、観測できる属性から予測される、施策を受ける確率のことです。例えば、職業訓練プログラムへの参加資格は、年齢や学歴の他にも、それまでの職歴や家族構成といった属性も考慮して決まるとします。これらの属性が全く同じ人々の中でも、訓練プログラムに参加する人としない人がいます。これらの属性から、プログラムへの参加確率を推定したものが傾向スコアになります。そして、このプログラムに参加した人、していない人を比べるのが、傾向スコアマッチングになります。

まだまだ、先行研究で用いられている分析手法の理解が不十分なため、もっと深く学んでいきたいと思います。次回からは、先行研究と自分たちの論文の位置づけについて話し合っていきます。自分たちのオリジナリティーは何なのかをしっかり考え、いい論文にしていきたいです。

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  • 投稿日時:2020/7/25 16:36

2020年7月20日 貿易グループ

こんにちは。貿易グループです!

 

今週も前回に引き続き、先行研究の一つを紹介したいと思います。

Mariana Vijil and Laurent Wagner の「Does Aid for Trade Enhance Export Performance? Investigate the Infrastructure Channel」です。

この論文は、Aid for Tradeがどの貿易関連要素に影響を与えているかを分析しています。

貿易の促進は経済成長や貧困削減に有効な手段であると考えられているにも関わらず、実際にデータ分析をもとにした研究論文は少なく、また既存の研究ではAfTが貿易実績にどのような影響を与えるか検証してません。そこでこの論文は貿易の促進が輸出を増加させるのかを以下のセクター別に焦点を当てて検証しています。

1.貿易関連要素(行政政策、貿易円滑化、地域間・多国間協定、貿易教育)

2.経済インフラ整備(技術支援、原子力発電所、空港、大規模公共事業)

援助の種類、ドナー国、セクター別の内訳を含むDACと、個々のプロジェクトと援助プログラムに関する情報を含むCRSからのデータの収集を行っており、2002年から2008年までのデータでパネルデータ分析を行っています。

結果として途上国一人当たりのインフラ整備のコミットメントが10%増加すると、輸出の対GDP比が平均2.34%増加するということがわかりました。これは、関税・非関税障壁を2.71%削減することに相当します。この結果は、インフラ整備を通じて途上国の輸出実績に対するAfTの潜在的な影響力の大きさを浮き彫りにしています。

 

先行研究を読むことで自分たちの研究への理解も深まってきました。次回の授業までに論文の「先行研究と本稿の位置付け」の部分を文字に起こします。

 

読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

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  • 投稿日時:2020/7/25 15:20

2020年7月20日 交通グループ

こんにちは、交通グループです!

 

 

本日は来週に行われる2回目の先行研究の発表に向けて読んでいる新たな論文についてグループ間で現状報告を行いました。

今回も先週に引き続き先行研究の内容を紹介いたします。

今日は Markus Gehrsitz の The effect of low emission zones on air pollution and infant health (2017) です。

Low Emission Zone (LEZ) はヨーロッパなどで行われている政策なのですが、この論文ではドイツのLEZと新生児健康状態についてまとめられています。

LEZとは汚染物質排出量(PM10)に基準値を設け基準値以上を排出する車を特定の地域に出入りすることを禁止している区域です。

排出量に応じて赤・黄・緑のステッカーを購入し、LEZ区域内に入るとき看板に示されているレベル以上に排出量が少ないステッカーを張っている車のみが侵入を許可されます。違反者には減点と罰金が科せられます。

情報源: Using Low-Emission Zones to Improve Health in Cities | International Making Cities Livable

この論文では

1.LEZとPM10の関係

2.LEZによる環境改善が新生児への影響

の2つに分けて研究をしています。

 

<PM10との関係>

差の差分析を用いた結果、LEZはLEZ対象外地域(no stickerでも通行可能)と比較して効果があったことが証明されました。また、LEZはステッカーごとに減少量が異なり基準が厳しいgreen stickerのみやgreen stickerとyellow stickerが通行可能な地域(3%~4%ほど減少)はred stickerも通行可能な地域(1.5%~2.5%ほど減少)と比べて減少幅がより大きくなっていました。

 

<新生児の健康状態への影響>

妊娠中の軽い喫煙は出生体重を162g引き下げることが報告されていることと比較すると、LEZによる汚染物質減少は新生児の健康状態改善(平均出生体重を3g未満しか引き上げていない)には関わらないほど小さな減少でした。しかし、死産を減らすことに関しては有効な政策です(16%ほど減少)。

 

 

よって、LEZは他の政策と組み合わせることによってさらに新生児の健康状態を改善することができる政策であることがわかりました。

ちなみに、2019年にドイツでは基準が厳しくなり、red stickerは販売しておらず、yellow stickerとgreen stickerのみ販売しています。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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  • 投稿日時:2020/7/24 16:03

2020年7月13日 貿易グループ

こんにちは、貿易グループです。

 

わたしたちのグループでは、現在Aid for Trade(以下AfT)と輸入の関係性やAftの効果や影響についての先行研究を読み込んでいます。

今週のゼミ活動では、私たちが読んだ3つの先行研究の要約や分析手法に関するまとめの発表を行いました。

再来週に、さらに新しく読み込む先行研究の発表を行う予定です。

今現在はその発表に向けて、各自英語で書かれる文章に悪戦苦闘しながらも論文を読み進めています。

日本語でも難しいと思うような内容ですが、これを英語で理解するということは、必ず何か力が自分たちに身につくと信じ、一生懸命に取り組んでいます!

それでは今週は、今回発表した3つの先行研究のまとめの中から1つ絞って紹介をしたいと思います。

今回紹介するのは、Mariana Vijil and Laurent Wagner の『Does Aid for Trade Enhance Export Performance? Investigating the Infrastructure Channel』です。

この研究の動機・背景としては、以下の通りです。

AfTの目的は途上国が貿易の制約を克服し、自由貿易の恩恵を教授することであるが、貿易関連のパフォーマンスを向上させることへの有効性は実証できていない。

では、AfTが途上国の貿易を効率化し、パフォーマンス向上に貢献してきたかどうかを評価する。

また、貿易コストに対するAfT(貿易円滑化と貿易政策・規制)の効果と、輸出実績に対する主要なカテゴリーのAfT(経済インフラと生産能力)の効果を検証する。

使用されているデータは、

・貿易コストに対するAfT:2005年~2009年の130か国

・輸出実績に対するAfT:2002年~2007年の100か国

パネルデータ分析が行われています。

分析のフレームワークは以下の通りです。

(A)貿易援助と貿易コスト Djankov et al. (2006)によって開発された方法論に基づく

(B)AfTと輸出 AfTの輸出に対する効果を直接推定(拡張輸出需要方程式を用いる)

  以下の問題を考慮

  内性…政治的近接性を測るためのGartzke (2009)が提唱した「国家の親和性」という指標を用いて対象国を制限

  ダイナミクス…ラグを含む値を使用(一般化モーメント手法:GMM)

  セクター別輸出…再分類

(C)データと統計の要約 様々な情報源からのデータを採用

  様々な貿易にかかるコスト(と時間)…世界銀行の「Doing Business Report」の「国境を越えた貿易」の項のデータ

  輸出データ(US$換算での総計と部門別データ)、人口、CPI、GDPデータを含むその他…世界銀行(2010)のもの

  およびIMF (2009)のREERを使用

この分析の結果は以下のようになっています。

(A)貿易円滑化への援助(ATF/ATPR)は貿易コストに相当な負の影響を与える  {貿易コストが最も高い国(サハラ以南のアフリカ:SSA)に限定すると、大きなコスト削減の効果を持つ}

(B)a.マクロ分析…経済インフラ支援(AINE)は輸出にプラスの効果があるが、生産能力支援(APC)は輸出に有意な影響を与えていない

     b.セクター別分析…セクター別援助と輸出の間には因果関係がない(食品生産、製造業、鉱物抽出、観光業の4つの主要な貿易セクター)

結論として、

・貿易関連のパフォーマンスの改善におけるAfTの有効性に関する証拠は不十分

・貿易円滑化のための援助の増加に対する見返りは、かなり大きなものになっている

・経済インフラへの援助は、輸出にプラスな影響を及ぼす

・インフラストラクチャの欠如が、貿易コストの高い国(SSA)での輸出の強力な制約になっている可能性がある

の4点が分かりました。

この先行研究を読んで、私たちが想像していた結果と異なる結果がでていたり、これからの研究の視野が広がったように感じました。

また、分析の方法も問題点に十分注意を払い、考慮して分析が行われていて、分析を行う際の参考になりました。

これから読み進める文献でも新たに多くのことが学べたらいいなと思います。

今週のブログは文字が多く、読みづらい点も多々あったと思いますが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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  • 投稿日時:2020/7/19 16:02

2020年7月13日 環境グループ

皆さんこんにちは!西立野ゼミ環境グループです。

私たちは補助金が太陽光パネルの普及に与える影響について研究しています。

地球温暖化対策のために、温室効果ガスの削減は急ぐべき問題となっています。石油・石炭などの化石燃料は温室効果ガスを多く排出するため化石燃料を使う電源が増えると温室効果ガスも増えてしまいます。1D8658CB-F41C-4A36-9483-4F2328B119D3

そこで注目されているのが再生可能エネルギーです。太陽光・風力・地熱・水力・バイオマスといった再生可能エネルギーは温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源です。日本での電源構成に占める再生可能エネルギー比率は16%ですが諸外国に比べて、低い水準にあります。

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出典:2019資源エネルギー庁

主要先進国では再生可能エネルギー導入政策についての研究が進んでいます。そこで私たちはオーストラリア、アメリカ、北アメリカ半島の政策について分析された論文を先行研究として調べました。

今回はオーストリアの政策と結果について説明します。

オーストリアの研究は、小規模再生可能エネルギーによる太陽光発電の有効性から太陽光発電の費用対効果を論じています。従属変数には太陽光の普及、説明変数には総住宅数や太陽光発電の補助金、住宅ローン、年収等を用いて分析を行なっています。

結果として補助金の交付が太陽光発電の普及に効果があることが証明されました。その理由は補助金を利用することにより富裕層以外の人々も太陽光発電を導入することができるようになったからです。

また費用対効果を分析した結果、太陽光パネルのコストを含む誘導排出量はCO21トンあたり250$で費用便益比が1以上でした。そのため地域ごとに行っているエネルギー政策によっては、補助金の交付が太陽光発電の普及に良い影響を与えると考えらます。

私たちが分析している研究について効果があるのか検証するためにグループで協力し海外の先行研究をたくさん読み理解を深め合っています。他のグループとも切磋琢磨しながら研究と向き合って行きたいと思います!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

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  • 投稿日時:2020/7/19 11:29

2020年7月6日 交通グループ

こんにちは!西立野ゼミ交通グループです!

今日は2003年10月より東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の関東1都3県で行われているディーゼル車走行規制について紹介します。

このディーゼル車走行規制が導入された経緯には先週、交通グループのブログで紹介した大気汚染訴訟問題や大気汚染を改善すべく作られたNOx・PM法が関係しています。大気汚染訴訟が起こり、自動車(特にディーゼル車)の排気ガスが人体に大きな悪影響を及ぼすことが明らかになりました。そこで政府は首都圏・関西エリア・愛知や三重などの中部エリアの一部を対象に自動車排ガスに含まれるNOx(酸化窒素物)とPM(粒子状物質)の排出量に規制を設け、不適合車両は車両の新規登録及び継続検査を不可能とするNOx・PM法を導入しました。しかし、このNOx・PM法には対象外地域からの流入車については取締ができないという穴がありました。その穴を埋めるべくして、関東1都3県でのディーゼル車走行規制が導入されたのです。

関東1都3県で行われているディーゼル車走行規制は、自治体で定められている基準値を超えるPMを排出するディーゼル車両(乗用車は除く)が各都県内を走行することを禁止してます。東京環境局によると、都内の粒子状物質の約1/3がディーゼル車によって排出されています。特にディーゼルトラックやディーゼルバスが多くの粒子状物質を排出しているため、関東1都3県のディーゼル車走行規制ではディーゼルトラックやディーゼルバスに焦点が絞られました。

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出典:東京都環境局

基準値を超えている車両は低公害車への車両買い替えか、車両を買い替えない場合は各自治体の指定するPM減少装置を車両に装着しなければいけません。

私たち交通グループはこの関東1都3県で行われているディーゼル車走行規制がPMによる大気汚染問題解決へ向けてどのような効果を生み出したのか、これから検証していきます!

 

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  • 投稿日時:2020/7/16 6:36

2020年7月13日 交通グループ

皆さんこんにちは!西立野ゼミ交通グループです。

本日の活動の内容をご報告させていただきます。

 

4限

本日は、教科書の第2章12節「研究の多重性とその処方箋」についてみていきました。

これまでのz検定、t検定では、2グループ間での差を見てきましたが、3グループ以上を比較する場合はどうなるでしょうか。

その場合、分散分析とカイ二乗検定という分析方法が役立ってきます。しかし、これら分析方法だとz検定やt検定のように帰無仮説「グループ間に差はない」という仮説を棄却するp値を得られたとしてもグループ間のカテゴリーの差を明確にできません。

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3グループ以上の各p値をすべて示すには、多くの組み合わせを要し、面倒かつ誤った判断につながる可能性があるため、現実的ではありません。

このような混沌を回避するために、①5%の優位水準を検定回数で割る、②基準カテゴリーを定め、比較を行う、③求まったp値を「探索的」なものと考え、考えられる関係性を検証していく、という3つの手段が有効となってきます。

 

5限

本日は、先行研究の中間発表発表がありました。

わたしたちのグループは、日本のディーゼル車対策の効果について研究しています。海外でも車の排気ガスは問題となっており、日本のみならず、いくつかの国でも対策が導入されています。わたしたちは、ドイツ、エクアドル、北京のそれぞれの政策について分析した先行研究を読み込みました。自分たちの研究をよりレベルの高いものにしていくための材料にしていきたいと思います。

 

本日は、北京の政策と結果について簡単に説明していきます。

北京では、ナンバープレートの最後の数によって、走行規制を受けます。月曜から金曜日までの5日間に0~9までの数字を2つ振り分けます(例:月曜、1と5)。振り分けられた日の数字と、ナンバープレートの最後の数が一致していれば、その日は路上の走行を禁止されてしまうのです。

中国では4は死を連想させる不吉な数字として、ナンバープレートで避けられています。つまり、ナンバープレートが4で終わる車の数はほかの数字で終わる車の数と比較しても少なく、4が制限された日は、より多くの車が路上に出ることを意味します。研究者たちは、これを利用し、4の日と他のかの数字が制限された日の交通渋滞、大気汚染物質、人々の健康状態を比較し、政策の優位性を検証しました。

結果として、北京の交通渋滞、大気汚染物質、人々の健康状態を改善し、北京の政策は効果的だったことが証明されました。では、日本の政策は効果をもたらしたのでしょうか。今後の研究にこうご期待!

 

本日はここまでです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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  • 投稿日時:2020/7/13 13:44

2020年7月6日 貿易グループ

貿易グループです!

7月6日のゼミは4限に、先週の課題(2変数の変化の平均についてのz検定)のフィードバックを先生から頂き、その後教科書の第二章11節「少ないデータのためのt検定とフィッシャーの正確検定」についてのプレゼンを行いました。

教科書の内容がだんだんとハードになってきましたが、この検定の部分は研究における問題意識をはっきりとさせるために重要なところなのでしっかりと理解しておきたいところです。

ここでは、今回登場した“t検定”について触れていきたいと思います。

より少ないデータから平均値の差が偶然のバラつきかどうかを考えるためにはt検定を使います。

t検定とz検定の共通点は「平均の差」が「平均値の差の標準誤差」の何倍になるのか、という値が確立的にどれほどあり得ないかを示すp値を求めるということです。

違いとしては、z検定は分布の中心から±2SE以上離れる確率が5%という正規分布を用いるのに対してt検定は数十件程度のデータでは正規分布らしくならないという点です。

また、数多くのデータをコンピュータで分析する必要がある現代社会で、t検定とは数十件のデータでも正確にz検定を行えるようにしたもので、数百~数千のデータに関してはt検定とz検定の結果はよく一致するということは最低限知っておく必要があります。

 

Statistics31

上の図はt分布と正規分布を示しています。データの数が多いほどt分布は正規分布に近づいていくことが分かります。

 

5限は各グループに分かれて、課題のフィードバックと読み進めていく先行研究について話し合いました。ひとまず先生に紹介してもらった英語の論文を3つ読み進めます。貿易グループでは3グループに分かれて1つの論文を読み込み、お互い共有する方針を取ることにしました。

今回は研究において、今までに挙げられた問題意識について少し書きます。

私たちは「ODAは途上国からの貿易輸出を増加させるのか」という議題について問題意識の1つとして「発展途上国の経済には第一次産業分野が必須(途上国の収入源が一番大きく輸出増加にダイレクトに影響すると考えられているから)であるにも関わらず、ODAセクターのうち、どの国も第一次産業分野への資金割り当てが少ない」を挙げました。

 

第一次産業 ODA

しかし現状分析の時点で、メンバーが分析したデータや触れた先行研究には、私たちの持つ問題意識を覆すものが含まれており、今は焦点をインフラに当て直し、考え直しています。データの量は莫大で、常に思い通りの結果が出るわけではないのですが、先生や先輩からのアドバイスを基にこれからも少しずつでも研究を進めていきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました!また来週☺

 

 

 

プロフィール


西立野 修平
<学歴> 2005年 明治大学商学部 卒業 2007年 名古屋大学経済学研究科 修了 2011年 Crawford School of Public Policy, Australian Nat...

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