先輩から就職活動間近の3年生、そして卒業間近の4年生の皆さんへ:総政ラウンジ第2弾「社畜「総政Identity+シゴト」」#3:“イカダ下り”から“山登り”へ

2012 9/20 これから就職活動を始める3年生、そして卒業後に社会に出る4年生の皆さんへ

 卒業後の“仕事”について先輩(卒業生)からアドバイスシリーズです。

 #1では「総政で学んだプレゼンが入社先でなかなか評価されない」という問題に、「プレゼンもコミュニケーション。その場のTPOにあわせ、とくに相手の反応を観ながら、“相手が聞きたがっている内容”を察しつつも、そこからすこしずつ視点をずらして、“問題点を相手に悟らせる”スキルも重要」という話を紹介しました。また、#2では「“運”も“縁”も大事だけれど、運や縁を自らに呼び込むのは、自分の努力次第でもあるかもしれない」と展開しました。

 それでは、#3(最終話)は何かというと、「自分に本当にあった仕事さがしとは、初めはイカダ(筏)下りで、それから山登りになる」というお話です。

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 さてその“心”とは、おおよそこうです。まず、皆さんは就活を乗り越え、就職する。しかし、それがはじめから天職かどうかは、誰にもわからない。すでに紹介したように、就活中に聞かされた話と職場はおよそ違うかもしれない。

 リクルーターの先輩はとても話しやすくて、頼れるように思うけれど、入社したらどこに配属されるか、どんな上司と巡り合うか、そもそも仕事の内容も予想とまったく違っているかもしれない。そんなみんながとりあえず乗ったものが“急流下りのイカダ”なのです。

 あたりは水流渦巻く激流で、うっかり落ちれば死ぬしかない。となりのイカダが“よさ気”でも、飛び移るにはリスクがある。そもそも、あたりの様子も目に入らない激流で、やみくもに飛んでもケガをするだけかもしれない。それならば、とりあえず乗ってしまったイカダの上で、しばし急流を下っていくしか選択肢はない。これが、卒業後、新しい職場に巻き込まれた時の皆さんだと思ってください、というわけです。

 そしていつしか、流れが次第にゆるやかになり、イカダの上での振る舞いにもなれてくると、まわりの景色も次第に目に入ってくる。そして、今の乗っているイカダが天職か、あるいはもっと別の道があるか? 次第に、先が見えてくる・・・・・はずなのです。

 という話に先輩の皆さんは「なるほど」と、みんな納得したあたりで懇親会になりました。

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 それにしても仕事探し、あるいは転職

日本人では一介の針売りから前関白太政大臣太閤にまでなりあがった豊臣秀吉が有名ですが、明治期に“今太閤”と謳われて、長州は周防国熊毛郡の百姓の子に生まれながら、中間足軽から勤皇志士(同時にテロリストとして、一度は暗殺にも手を染め、歴代総理大臣中、戦時以外に殺人を犯した唯一人)、そして御一新後、参与、兵庫県知事、工部卿宮内卿をへて、ついに初代総理大臣となる伊藤博文もあげられます。

 また、幕府御用絵師の子供に生まれながら、仙台藩足軽に養子になり、藩命で留学したはずの先のカリフォルニアでだまされ、いったんは奴隷の身に落ちてしまう。そこからさらに這い上がり、大学予備門講師兼学生、文部省・農商務省官僚、特許局長官、退職して銀鉱山開発をめざす山師、日本銀行総裁、貴族院議員、そして大蔵大臣を経て、いったんは総理大臣に就任、その後、実に6度目の大蔵大臣在職中に(81歳)、2・26事件で暗殺された高橋是清もすさまじい転職人生です(奴隷から総理大臣まで務めた高橋是清が暗殺直前に自分の人生を振り返った『高橋是清自伝』は、彼に対抗すべきアナキスト(そして、軍部に虐殺されたことも同じ)大杉栄の『大杉栄自叙伝』とともに、傑作です)。

 しかし、ここまで激しいと、すべて“イカダ下り”の連続とも言えなくはないかもしれません。

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プロフィール


高畑由起夫
◆研究分野:生態学、自然人類学、霊長類学 ◆研究内容:主な研究対象はニホンザルやチンパンジー、ワオキツネザル等ですが、潮間帯の巻貝類や水生昆虫、カラス等も調べたことがあります。霊長類学の視点で、近縁...