カテゴリ : 仕事そして就職について : 卒業生の方々から、皆さんへメッセージ :

総合政策学部同窓会OBG車座企画シリーズ#1:教職を目指す方々には、是非、分科会1「教育」へ(11月26日午後開催)

2011 11/12 総合政策学部の皆さんへ

 今月25日・26日に総合政策学部恒例のリサーチ・フェア2011が開催されますが、26日午後には卒業生(総合政策学部同窓会員)の皆さんが、在校生の方々に自分の仕事や就活を語る“総合政策学部同窓会OBG車座企画”が予定されています。参加される卒業生の方々から要旨をいただきましたので、これから何回かに分けて、在校生に方々に案内したいと思います。

  同時に、皆さん方も卒業後に入られる同窓会についても説明して、皆さんのキャリアアップの一助にしていきたいと思います(いわずもがなのことですが、「先輩がまったくのボランティアで後輩に仕事について語りに来る」、こんな学部は関学でただ一つ、全国でもほとんどないでしょう、是非、この機会を利用して下さい;なお、総合政策学部同窓会のHPのURLはhttp://member.kwangaku.net/kgspsalumni/、同窓会のFacebookはhttp://www.facebook.com/kgsouseidousoukaiです)。ということで、まず、ご紹介するのは教職を目指す方々へ、「教育」です 

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 ところで、私は、総合政策学部に赴任する1996年まで、ある国立大学の教育学部(正確には学校教育学部)で教えていました。その頃は、教員は就職不況でした。そのわけは、実は教員の年齢構成(ヒューマンエコロジー入門で教えるところの人口学的要素)にありました。

 いわゆる団塊の世代の先生方が多数在籍している上に(、児童数が減少したため(いわゆる“少子化”)、新任の先生の採用数が絞られました(その結果、先生方の“高齢化”が進みます)。教育学部を出ても、各県・政令指定都市等の教員採用試験に合格できない、あるいは合格的できても、臨時採用しかないという事態がつづきました。それでも、バブルが続いていた1990年代初頭はいわゆる「民間」=企業に流れることになりましたが、バブルがはじけるとそれもなくなる。つまり、教育学部冬の時代というわけです。

 そして、今、団塊の世代(1947~1949年生まれ)の方々が、今度は大量に退職されて、大都市圏は教員不足が出来する(つまり、日本の少子高齢化の社会を、ある意味先取りしつつある!)。こうした様子を見ていると、教員を目指すには、通常の就活とは違う覚悟がいるはず。教員に興味がある方々は、是非、この“業界”の実態を知るためにも、OBG車座企画へ、と思う次第です。

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 そんな前書きはどうでもよいので、本題に入りましょう。今年は現役教員の方々3名ですが、どなたも在学中からよくご存じの方です(2名の方はリサーチ・フェア学生実行委員でもありました)。Kさん(久野ゼミ出身)は中学教員、Yさん(中條ゼミ出身)は中学・高校の一貫制の教員、そしてTさん(今井ゼミ出身)は高校教員です(数学の教員です。総政でも、理系の教員に成ろうと思えば、できないわけではない)。

 すでに学生用掲示コーナーなどに置いておいた要旨集の抜粋をご覧に成ればよいのですが、KさんとYさんは共通テーマとして「   教員の仕事とは?」、その要旨は「実際の教員の仕事とはどのようなものかについて、包み隠さず話をしたいと思っています。教員志望の人、是非実際の教員の仕事について、色々聞いて下さい!」 です。 

 そして、Tさんのテーマは「総政→教員はアリ? 」。要旨として「 現在は、大自然豊かな八ヶ岳南麓の公立高校で高校3年生の担任をしています。受験まっただ中です。大学在学中は、外来種問題(あらいぐま)について研究していました。普通に就活をして、教職や実習や教育インターンを経験しました。総政での学びや経験が教育現場でどう生かされるのか、みなさんとお話しできたらと思っています」   

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 最後に、教職を目指す方々には、是非、このOBG車座企画へ、来ていただくと同時に、総合政策学部編KGリブレットNo.27『卒業生が語る総合政策』  の第6章「高校教諭という仕事-見方が変わると総政への捉え方も変わる」(三宅武志さん×渡部律子先生)をお読み下さい(関西学院大学出版会のURLはhttp://www.kwansei.ac.jp/press/)。

 それでは、#1をひとまず終えることにしましょう。

卒業生の皆さんから、就活&仕事について在校生へのメッセージ&アドバイス#2:ちょっと長いけれども、お話ししておきたいこと

2011 8/12 総合政策学部の学生・院生の皆さんへ なかんずく、3年生の皆さんへ

新カテゴリー「卒業生の方々から、皆さんへのメッセージ」のPart1に引き続き、Part2です。現在、小冊子“誰でもわかる総合政策シリーズ”の#4/#5として『“総政”での学びを“就活&仕事”に活かすPart1/Part2』に印刷中ですが、予告編シリーズ第2弾です。

なお、今回ご紹介する先輩は3期生の方です。(あまり詳しく紹介すると個人情報に抵触しかねませんが)私の基礎演習を経て、鎌田先生の研究演習を履修され、現在は関東の方でSE(システム・エンジニア)に従事されています。そのあたりは、お読みになれば、自ずとわかります。

■学部開設直後の混沌の中で

私は、非常に充実した学生生活を送っていたと思います。何より入学した時は3回生までしかキャンパスにそろっていない、という設立当初の、良い意味での混沌とした状態でした。今となってはもう再現不可能な時代です。何をするにしても、「誰もやったことがない」とか「去年や一昨年はこうしたが、今年はどうするか?」などと考えながら実行するスタイルでした。

だから、ゼロから何かを作り上げていく、ということばかりが記憶にあります。自然とそんな雰囲気になったので、あまり意識しなかったのですが、今にして思えば最高に良い環境でした。もう早いもので、設立から15年ほど経っているので、我々がやってきたことが逆に、今の在学生にとって足を引っ張る要因にもなっているかなとも。

良かったものや便利な枠組みは残しつつ、その都度新しいものをどんどん実施していければ良いのではないかなぁ、と感じています。

■何を学びましたか?

個人的には、多くの学問的なことを学ぶことができました。研究演習では、鎌田先生には本当にお世話になりました。2回生のころから研究演習にもぐりこんだり、3回生の時にできた大学院のクラスにも参加させていただいたり、やりたい放題に学べる環境がありました。あの数年間は、今でも、私の財産になっています。

英語に関してもすばらしく良い環境でした。英語のクラスは遅刻や欠席などに厳しいですし、留学経験等がないと結構敷居が高いと感じるかもしれません。でも、3、4回生の頃にはキャンパスで外国人講師の人たちと雑談したりできるくらい、英語のSkillが身についたように思います。

■就職活動について教えて下さい

私個人にとって、他の方に申し訳ないほど、すごく簡単でした。2000年に就職活動したので、世間的には氷河期と言われていた頃ですが、ITバブルも手伝って、ITの世界では比較的門戸が広かったと思います。当初は大学院に進学しようと考えていたものの、「就職活動もしてみるというのも、経験として良いと思いますよ」という鎌田先生の一言で、ちょっとだけやってみたら内定がでた、という何とも運の良い話です。

今もずっとその会社に勤めています。この春でちょうど入社して10年となります。

■皆さんに是非お伝えしたいこと

あまり広くない経験からですが、在学生のみなさんにお伝えできることがあるとしたら3つほどでしょうか。

(1)ITという業界

いまは外資系ITC会社の100%子会社で働いています。子会社ですが、色んな面で本社とほぼ同様です。昇進の仕組みなども共通ですし。そういった立場からIT業界というものを見ると、最近言われているような「ブラック」な業界ではあるな、というのは色々と感じます。労働時間が長いとか。そしていくつかの有名な企業が元請となって、多くの下請企業を使うという構造の業界です。案件の規模や、その規模とセットになって「何か支障が生じた場合の損害賠償の額」等を考えると、そうしたブラックさも致し方ない面もあります。

良いか悪いかは別にして、この業界は現在、これまでできなかったような世の中に変えていく仕組みを作るという分野や、電気やガス・水道などのライフラインと同等のレベルの社会的インフラをつくり支えていく分野になりつつあります。やる気と実力と運があれば、すごくスリリングな体験をしつつ、お金を稼ぐことができるなと思っています。

(2)私にとっての仕事をするということ

幸運なことに、現在の仕事は非常に楽しくできています。会社の規模やスタンスなど色々な要因がありますが、新しいことにチャレンジすることが広く許容されます。良いと思ったことを提案して、それを実行することができるのです。

仕事には「お金を稼いで生きていくために必要なことである」という側面はあります。でも、仕事自体がとてもとても楽しい。もちろんつらい時もありますが、それを乗り切ったあとの充実感も良いものだ、と終わってみれば感じられます。

最近、比較的よく感じるのですが、新入社員の中に「仕事は仕事」という、ある種の割り切りが強い人が多いように思われることがあります。仕事は自分のプライベートの時間を削ってやるものではない、と言うのか。もちろん、ワークライフバランスなど、色々言われていることは正しいとは思いますが、なんというか、モチベーションが弱いようにも思えます。黙っていればやりたいことはできません。自分でそれが実行できるCapabilityを獲得し、予算を取り、人を動かして、環境を作って実現するものだと考えています。

(3)学生時代にやってきて役に立ったこと

あくまで個人的な経験上、こうだった、こう思ったというレベルです。いわゆる勉強の分野についてです。

残念ながら、学部レベルで学ぶことが直接仕事で役に立つシーンというのは、それほど多くはありません。教職免許のように、その職に就くために必要なものを除くと、あとは英語くらいじゃないでしょうか?

とはいっても、学生時代にやっていたことは、色んな面で今の私の基礎になっていると感じます。数百ページのDocumentを来週までに読んでくる、といったゼミの課題等は良い例です。仕事では、二日で英語のDocumentを200ページくらい読み解いて、内容をSummarizeして報告するなどはざらにありますから。大量に読んで必要な情報を掬い取ってまとめる、こうした作業に、学生時代にやっていた経験や訓練が生きています。

人にわかりやすく伝えるプレゼンテーションもそうです。もちろん今でも、人のプレゼンテーションで良いところを吸収したり、反省したりもしています。

■勉強の取り組み方を考えて

あとは勉強の仕方、というか、取り組み方も重要だという気がしています。講義室で一方的に教えてもらう形式もありますが、大学では自分で問いを立て、それをどのように解くかということが大切です。何をすればその問題を解決できるか? 解決するために必要なSkillはどのように身につけるのか? そんなところを総政で鍛えることができたと思っています。

先にも書きましたが、私が在学していた頃はまだ卒業生がいなかったので、本当にゼロから考えて作っていく時でした。それゆえ、今、同じことができるわけがないのですが、既存の仕組みや枠組みについて、なぜそうなっているのか疑うことなく、そのまま受け入れてしまう。それは、できるだけ避ける方が良いでしょう。

建設的な議論や疑問をもって、良いものは残しつつ、もっと良くなる!と思えることがあれば、積極的に脱構築していくことで、すばらしい学生生活が送れるのではないかなぁと想像します。

(男性、2001年卒、システムエンジニアリング)

新カテゴリー:卒業生の皆さんから、就活&仕事について皆さんへメッセージ&アドバイス#1

2011 7/24 総合政策学部の学生・院生の皆さんへ 

新カテゴリー「卒業生の方々から、皆さんへのメッセージ」です。昨年度、渡部律子先生と二人で、卒業生の皆さんにアンケート調査をいたしました。その結果をおいおい皆さんにもお知らせして、“就活とは何か?”、“仕事とは何か?”を知っていただきたいと思っているところです。

 実は、現在、小冊子“誰でもわかる総合政策シリーズ”の#4/#5として、その先輩たちからの就活仕事についてメッセージ&アドバイスをまとめて、『“総政”での学びを“就活&仕事”に活かすPart1/Part2』に編集中です。秋学期開始までになんとか完成したいところですが、その前人気を煽るべく(?)、予告編シリーズを始めたいと思います。

 本当はブログと冊子体とメディア・ミックスでやりたかったのですが、なかなかうまく話が進みませんので、とりあえず、私の研究室ブログで始めましょう。やがては、先輩(卒業生)から投稿も受け付ける独立コーナー等に発展できれば好いのですがね。それでは、この2冊の冊子の表紙に考えている先輩の言葉から始めましょう。

  • ■就活とは何でしたか?
  • ・自分と向き会っていくということ、です。(女性、1999年卒、サービス業)
  • ・就職活動大変だと思いますが、就職はゴールではなく、むしろ競争がそこから始まります。特にこのグローバル時代、海外の超優秀な人たちと戦えないと、会社はつぶれます。不景気だとか、企業の求人がないとかで凹むのではなく、戦えるだけの専門知識なり、リーダーシップを身につける努力をして下さい。
  •  希望する職種によっては高い専門性が必要な場合もあるので、勉強もしっかりして下さい。それから、英語は卒業までに、自信をもって話せるようになっておいた方が良いです。(男性、2000年卒、総合通信)
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  • ■就活には何が必要ですか?
  • 信念と行動力です。 (男性、2001年卒業、産学官連携機構)
  • ・自分が働く理由を明確にして頑張って下さい(キャリアデザイン以前の大事なことだと思いますので)。また、狭い世界にこもらず、色々な世界と交流を持って“能動的”にしていると、多くのギフトを手に入れることが出きます。“No”と言わず、まず“Yes”から始めてみると良いかも。(男性、2001年卒、ソフトメーカー)
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  • ■時には遠回りも
  • 夢はあきらめなければ叶う。一回ダメでも何度もトライし続けて下さい。ちょっと回り道することはあっても、決して遠回りにはならないハズ!!(女性、2002年卒、航空会社)
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  • ■貴方にとって仕事とはなんですか?
  • ・自己表現するための生き方だと思う。正直、自分を大きく見せなくてはいけない時もあるが、常に自分が納得できる判断を迫られていると感じるので。(女性、2000年卒、製造業) 
  • ・私は、まだ転職したことがありませんが、仕事を始めて3ヶ月は、毎日やめたいと思ったものです。仕事は数年してだんだんおもしろくなる。大変な経験を積むことが自信につながります。どんな会社でも良いので、入社して下さい。いつか自分の好きなことができるようになってきます。(女性、2000年卒、サービス業)
  • ・ 社会のしくみを知るということ。アルバイトとは違う責任がのしかかるということ・・・など、社会に出ると、辛いと思うことがあるかもしれません。お金を稼ぐことは簡単ではないと知る場だと思います。あと、両親が働いて育ててくれたことを感謝できることだと思います。(女性、2005年、製薬会社)
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  • ■総政ではどんな学びをすれば良いですか?
  • 進んで大役を買って出ると良いと思います。自分に自信もつく。たとえ失敗しても、それもまた良い経験になります(女性、1999年卒、サービス業)
  • ・総合政策学部のように、広範囲の学問を学べる場は、それ程多くはありません。たくさん勉強して下さい。ただ、たんなる教養で終わらせるのではなく、学問を深めることも大事です。実際私も在学中、経済の知識を深めるため、経済学部に聴講しました。(女性、2000年卒、サービス業)
  • ・ 総政は多岐にわたる分野を学べるチャンスがあるところです。でも、三田という立地上、他大学との交流が少ない。他者とのコミュニケーション、自分を知ること、視野を広げるためにも三田キャンパス内にとどまらず、どんどん外に出て下さい。
  •  勉強も一生懸命、遊びも精一杯、どちらかに偏ることなく頑張って下さい。就活も大変だと思いますが、折角の学生生活、目の前にあるキャンパス生活を大切にして下さい。(女性、2002年卒、航空会社)
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  • ■卒業後、大学での経験は役に立ちますか?
  • 今はつまらないと思う授業でも、将来何らかの形で役に立つことがあります。「役に立つ授業」というよりも、その授業を将来、何かの役に立たせるという気持ちが必要だと思います。(男性、2001年卒業、産学官連携機構)
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  • 総政での学びを振り返ると
  • ・ (わたしは)編入生であったため、2年間と短かったが、知識欲の高さは刺激を受けた。
  •  「関学に入って良かった」と思えるのは、優秀な先輩が多かったからです。私もそう思われるように努めます。 (女性、2000年卒、製造業) 
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  •  ■大学の友だちは一生続きます
  • ・大学での友人は、一生の友人です。是非様々なことを仲間とたくさん語り合って下さい。(女性、2000年卒、サービス業)
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 先輩の皆さんのお言葉、注釈は要りませんよね。それでは、『誰でもわかる総合政策シリーズ』#4&5、乞ご期待。

プロフィール


高畑由起夫
◆研究分野:生態学、自然人類学、霊長類学 ◆研究内容:主な研究対象はニホンザルやチンパンジー、ワオキツネザル等ですが、潮間帯の巻貝類や水生昆虫、カラス等も調べたことがあります。霊長類学の視点で、近縁...